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日々の思いつき、気まぐれエッセイ~By ふとんねこ~  作者: ふとんねこ


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18.物の構造と文章~翼編~


 こんにちはー。またまたお久しぶりでしょうか、ふとんねこです。

 今回はですね、先日『銀星と黒翼』を執筆中に思い付きましたことなのですが『物の構造と文章~翼編~』という題を付けまして、書いて参ろうと思います。


 翼編、と称してはおりますが、続編があるかはよく分かりません。



 創作と言うものは、何事も知識が必要であります。ふとんねこはそれを実体験に基づく一次資料や、伝聞・文書等の二次資料などから得て、日々の執筆をしています。

 物の構造についてのお勉強も、資料収集で自分なりにかなり頑張っていますね。自分自身でできることはなるべくトライしておりますが、専門外のことにはとんと弱いのでインターネットには日々感謝。


 さて突然ですが、ふとんねこは、驚くほど上手ではありませんがそれなりに絵を描きます。そして勿論、小説にエッセイ、他にも色々と、文章は大量に書きます。

 この2つの創作活動「小説執筆」と「お絵描き」ですね、比べるまでもなくかなり違いのあるものなのですが、その1つが今回のサブタイトル『物の構造と文章』であると最近思いました。



 先日『銀星と黒翼』の中で、作品にとって大変重要なものである“翼”について描写しておりました。


(大変重要なものである、と言いながらこれを考え付いたシーンはまさかの“翼の骨を折る”ところでした)


 さて、単に“翼”と申しましても、その構造は大変複雑であります。扱うものは鳥の翼なので読者の皆様はそれを脳内に思い浮かべてくださいね。



 翼、羽の説明をして参ります。


(ちなみに羽は翼全体を一纏めに呼ぶもので、羽根となると抜け落ちた一枚のことを呼ぶものとなります。小説内での書き分けに注意な日本語ですね)


 鳥類の翼は、大きく9のパーツに分けることができます。


 肩の羽である「肩羽(かたばね)

 そこから横に広がる縦3段の「小雨(しょうあま)覆い」

 「中雨(ちゅうあま)覆い」

 「大雨(おおあま)覆い」

 その下に「3列風切(さんれつかざきり)

 「次列風切(じれつかざきり)

 その隣は「初列風切(しょれつかざきり)

 その上が「初列雨(しょれつあま)覆い」

 一番上が「小翼羽(しょうよくう)」です。


 分かりにくいですよねぇ。


 しかも、ぶっちゃけてしまえばこんな細かな部位の名称は小説の文章には邪魔になります。出てきても「風切羽」が限界。



【もしやったら、の例文(⌒‐⌒)】



「っ……!!」


「ああっ、シヴァの初列風切羽が!!」


 シヴァの翼の外側下部に生え揃った初列風切羽が切られてしまい、ウルは思わず悲鳴をあげた。

 更なる追撃が中雨覆いを掠める。パッと散る短い羽根と鮮血……


(ちくしょう、中雨覆いまで……)


 シヴァはヒリッと痛む翼に悪態をついて剣を握り直した……



【例文おわりー(´・ω・`)】



 めんどくせぇーーっ!!


 私が読者だったら「この作者、調べた知識ひけらかしたい系だな!!」と一瞬で読むのやめますね!!


 ですから、小説内で翼の細かな書き分けをするのは、とても大変だし、うざいし、あまり意味がないし、分かりにくいし、うざい、ということになります。



 では、絵ではどうでしょうか?

 と言うことで、資料集片手にガリガリ描きました。ふとんねこ、小説のためなら何だって頑張ります。


 1時間半の大作そこそこ、色分け頑張った(センス皆無)、もう2度とやりたくない(かなり切実)、そんな翼の構造です! 是非、ご覧ください!!


挿絵(By みてみん)


 先程の説明を色に置き換えます。


 黄色……肩羽

 橙色……小雨覆い

 桃色……中雨覆い

 紫色……大雨覆い

 深緑……3列風切

 水色……次列風切

 赤色……小翼羽

 青色……初列雨覆い

 緑色……初列風切


 大層分かりやすいですね!!

 しかもごちゃごちゃしい名前を書かずに済むのでストレスフリー。でもここまで細かく書き込む人もいないか。


 とまあ、このように、作者側がイラスト無しに、知識をもとに文章にしたことが複雑すぎて、読者様が混乱する、という可能性があることに気づいたのです。

 プラスして言えば、作者側がイラストで想像してつい文章での説明を簡潔にしてしまったとき、読者様に通じない、ということもありますね。



 骨、骨格も然り。


「左の翼の尺骨を折った!!」


 どこよ、いや、どこでもいいよ。


 尺骨くらいならばまだ良いですが、橈骨側手根骨、とか手根中手骨とか出てきたら何が何やらですよね。



 作者側は、読者様の視点になり執筆をすることが大切だと思いました。作者が思い描く情景は、そりゃあ本人が考えた世界ですからさぞ鮮やかでしょう。

 しかし、読者様はその世界を知らずにやって来て、貴方の文章でその世界を知るのです。

 それなのに「俺の頭の中ではこうだから分かるよね」とかやっちゃ駄目です。

 そんな偉そうにしていなくとも、真摯に描写をしているつもりでも、描写は足りないときがあります。

 そのご指摘をいただいたときは素直に加筆しましょう。栄養です、作品は成長できます。



 さて、今日の思い付き『物の構造と文章~翼編~』はこの辺りで締めと致します。何故なら頑張って翼を描いたので、ふとんねこが疲れたからです。

 ありがとうございました、では、また次の思い付きで。


初めての挿し絵。ちゃんと入ったですかね?

追記:ありがたく、きちんと挿し絵が表示されているとのご報告をいただきました。ありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言] こんばんは。 翼1つとっても、これだけの部位と名称がある事は初めて知りました! そして、活動報告に引き続きすんません! 細かな名称を取り入れた文面に笑ってしまいました(笑) 確かに細かく…
2020/03/16 23:30 退会済み
管理
[良い点] 活動報告の挿絵で気になり、ここに飛びました。最初は電車に乗りながら読んで「あ、ダメ笑う……」から始まり帰宅してから再度挑戦し、例文の所で断念。 絵、綺麗な絵が見れない……と思い、雑念があ…
[良い点] 翼の話とくれば、書かずにはいられない! あ、挿絵ちゃんと見れてますよ~。素晴らしい! ふとんさんは勉強家ですね。私も鳥の絵描きなので、翼にはこだわりがありますが、雨覆いまで出してくると誰…
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