第4話 父さんは陰の実力者
わたしの息子がトラックにはねられただと!?
白装束衆・執事頭の藤宮から緊急連絡が入った。
『申し訳ございません。わたくし共がついていながら、このような事態に・・・。』
「よい。して、琢磨は無事なのか?」
『はい。大型トラックにはねられたものの、傷は全くなく、身体に一切異常はありません。ただ、逆にそれが、緊急事態であることを示しているのでは?と。』
「むっ、そうか・・・。だが、まずは無事であるのだな。」
ほぼ同時に、妻の優梨愛からも連絡が入った。
妻はナーロッパ州にいるが、飛行機をチャーターし、すぐに日本に向かうらしい。
今日、世界中で突如ダンジョンが発生した。
報告を受けていたあの研究とも関連する可能性が高いが・・・。
龍禅寺家の当主として、この事態に対応するため、私の業務もひっ迫している。
アメリカ共和国にある我らが龍禅寺家の館にも、世界中の黒装束衆・忍び隊が集結して対応を協議している。
正直、私が席を外している場合ではない。
だが、しかし。
あいつは龍前寺家にとっても、このわたしにとっても、そしてこの世界にとってもかけがえのない大切な命だ。
こうしてはおれん。
「すぐに超音速ヘリ・エアーフェンリルを用意しろ!わが館に向かうぞ!」
◇◇琢磨 視点◇◇
あいつが、超音速ヘリから降り立ってきた。
世界中で飛び回る父さんに直接会うのは久しぶりだ。
俺の誕生日以来だから、半年ぶりだろうか?
相変わらず凄まじい覇気を身にまとっているようだ。
身長は180cmほどでスリムな体系だが、武の匂いがプンプンしている。
わが父ながら恐ろしい男だ。
その圧倒的な力と技の前には誰もかなわない。
そう、文字通り、誰もかなわないのだ。
あの『鬼』ですらも。
・・・。
音もなく、どこからともなく黒装束衆・白装束衆が集まってきた。
『おかえりなさいませ!御屋形様』
あいつは、右手を挙げて応えると、こちらに向かってきた。
そして、俺の前に立つと、ワナワナ小刻みに震えだす。
一筋の涙を流す。
『おおお、タクマー!無事だったか!父さんは心配で心配で・・』
凄まじい力で俺を抱きしめる。
痛い!痛いから!
骨がミシミシと軋んでいる!
『あらあら、琢磨ちゃんも涙を流しているわ。』
母さんが頓珍漢なことを言っている。
「ちがうわ!痛いだけだ!親父!やめてくれ!」
『親父だと?なんでパパと呼んでくれないんだ!ぐれちゃったのか?』
「うっ、うるさい親父!もう俺は子供ではないのだ!」
『そうか!お前も成長しているんだな!身体は大丈夫か?』
「大丈夫だ。俺の龍禅寺家としてのチカラが解放されたのかもしれない。だから、すべてが守られた。安心してくれ!」
『それはよかった!さすが琢磨だな!』
感動してさらに父さんは涙を流す。
正直暑苦しい・・・。
父さんは黒装束のひとりから何か報告を受けている。
『・・・くっ、あまり時間がないようだ。お前の事故とほぼ同時刻に発生したダンジョンが世界中で猛威を振るっているようだ。この日本も例外ではない。我が龍前寺家の力が必要な時が来たようだ。琢磨、お前も研鑽しておけ。』
俺の15歳の誕生日に父さんから、この世界の秘密を聞いた。
龍前寺家の役割も。
父さんは、陰の実力者だ。
いや、わかる。
まあ、待て。
中二病っぽく思われるかもしれないが、これは本当の話だ。
代々、龍禅寺家は日本皇国をはじめ、世界を陰から支えている。
それは、龍禅寺家の役割とも密接にかかわっているからだ。
そして、そんな陰の実力者に、俺はなりたい。
そうか。
ついに約束の日がくるのか。
きっと、見つけ出してやるからな!
兄貴・・・。
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