↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/11

⑧変態との最終対決!


 その時だった。


 何処からともなく、真っ赤な風船が、フワフワと飛んできた。



「何これ? 何で風船が?」


 それは私の目の前で、ピタリと止まる。



 何気なく両手で、それを掴もうとした瞬間——


 パン! と、破裂した。


 一瞬、鼓膜に痛みが走った。



 すると、モクモクと煙が広がり、人影が浮かび上がる。


 ここで姿を現したのは、やはりマサクニだった。



『キシシシ……』


「わわっ、出たぁぁ!」


 私は急いで、茜の背中へと隠れた。



 強くなった茜は腕組みをして、自信に満ちた声で宣言する。


「来たか、変態ジジイ! 今度こそ、ボッコボコにやっつけてやるからね!」


『はっ、ちょっと見ない間に、小娘ごときが調子にのりおって!』



 マサクニは、全身に力を込めた。


『どうやって文章を元に戻したのかは知らんが、この技を喰らえば、ひとたまりも無いぞい! 今度こそ、この小説は終わりじゃ! キシシシ』


 なにか、またとんでもない攻撃をしてきそうな気配があった。


『お前ら小娘が、最も嫌うものを出してやるぞい!』



 ……最も嫌うもの?


『それは、これだっ! くらえっ、ゴキ◯リ一万匹シャワー‼︎』



 ええっ、ちょっとー‼︎ 嘘でしょ‼︎


 マサクニが空に向かって、大きく口を開ける。


 すると口の中から、黒い霧が上空に放出された。



 ブワッ!


 途端に、夜が訪れた様に暗がった。


 それは、ゴキ◯リの大群だった。



「うっぎゃあぁぁぁぁーーーー‼︎‼︎‼︎」


 ゴキ◯リの雨が降ってくる!



 私は両手で頭を抱え、しゃがみ込んだ。


「春香、心配しないでっ!」


「え?」


 力強い茜の声がして、私は片目だけ開いて見上げた。



 自信に満ちた表情の茜が、上空へ向けて、両手を広げる。


「チョコになれーーー‼︎」と茜。




 キラキラキラッ……!



 *・✳︎・*: *・✴︎・*:.。.:*・.*・✳︎・*: *・✴︎・*:.。.:*・.•.



 

 線香花火の様な綺麗な光が、視界いっぱいに広がると、ゴキ◯リはハート形のチョコへと変わった。



 バラバラッ!


 辺り一面に、チョコが落ちてきた。



 私は、ゆっくりと立ち上がった。


「凄いね茜、チョコに変えちゃうなんて」


「まあねー」と、茜は得意げな顔をした。



 あれ?


 茜がクチャクチャと、口を動かしている。



「何か食べてるの、茜?」


「チョコだよ」


「ええっ‼︎ それさっきまで、ゴキ◯リだったんだよ!」


「でも美味しいよ。春香も食べてみなよ、ほら」


「いや、いいよ、いらないよ!」





『お、おのれぇ……‼︎』


 怨みのこもったダミ声がした。


 私はハッとして、マサクニに目を向けた。



『ワシの奥の手を……お菓子にしよって……。もう手加減はなしじゃ。二人とも、トマト潰したみたいに、グッチャグチャにしてやるぞい!』


「ええっ、なんか凄い怖い事を言ってるんだけど……」


 私は再び、茜の背中に隠れた。




 マサクニは、サッカー用のゴールポストに向かって、手をかざした。


 目測で高さは二メートル、横幅は五メートル程はありそうだ。



 グラッ!



 なんと念力により、その大きなゴールポストを宙に浮かせた。



 だが、茜も負けていない。


 マサクニと同じように、念力で重そうな朝礼台を、宙へと持ち上げた。


 こちらは縦横、一・五メートルほどだ。



 パラパラと砂を落としながら、鉄製の物体が二つ、宙に浮かんでいる。


 その異様な光景に、私はゾクリとした。



『くらえっ!』


 先に攻撃を仕掛けたのは、マサクニだ。


 殺意に満ちたゴールポストが、猛烈な勢いで、私達に向かって飛んでくる。



 茜も、朝礼台を投げつけた。


 同じく、猛スピードだった。


 ゴールポストと朝礼台が、空中で激しく衝突する。




 バキーン‼︎‼︎ \\\\☆////




 耳をつんざく、金属性の激しい音。


 その衝撃音が伝わって、私の身体は小さく揺れた。





つづく……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。