エピローグ
いやはや、万事丸く収まり、地上に解き放たれた人の怪物・ナマステは、白いイナヅマの神のご英断により、しっかりと退治されたのでありました。
しかし、やはり生命の中でも人間というものは特段大層なようで『生きていく』というそれだけにも、千差万別の障害を感じてしまうようですねえ。まあ、だからこそやはり、今でも浮世は優れた芸術作品なのでありましょう。
それにしても人間たちに筆録を任せたのはこれまた大成功だったようで。
本当にあるがまま書いてくれすぎたお陰で、もちろん白いイナヅマの神に提出する前に所々訂正の必要はありますが、このあるがままの記録も思いの外、予期していた以上に鑑賞に堪えそうなのでごさいます。
うむ、それはともかくも、私も、一度生命を体験しておきたかったやもしれませぬ。そうすれば、くだらぬ悲観や偽りの誇りやらを『感情』とやらに身を任せ、体験できたのかもしれませんね。
とりあえず、修正する前に、この記録はあやつらにも見せてやらねばなるまいて。
さあ、今日はこの本を片手にうまい酒を酌み交わしながら、仲間と一日中浮世談義に花を咲かせることにしましょうぞ。
いやはや皆さん、寸劇『ワールド・オブ・イナヅマ』はこれにて平穏無事に閉幕へ至りましたのでごさいます。また、どこかで、お逢いできましょうぞ。——生きている限りは、ね。




