ハーレム王上杉
「藤川大佐、上杉様がお食事を取りません。水分も取りません」
「そう・・・。放っておきなさい。ポーズでしょう」
゛ニュースです。首相官邸前で、男性によるハンガーストライキが起きました。しかし、寒いからと、毛布と温かい食事と、尊厳を守れる野外トイレを要求しております。
これは、ハンガーストライキなのかと、疑念の声が上がっています゛
・・・男性の抗議が全国で起きている。奴らは、浅慮だが、無駄に行動力だけはある。
お遊戯みたいなデモや、一日で終わるハンガーストライキ。
上杉様も、早く、観念すればいいのに、とこのときは思っていた。
隠れて、水を飲んだり。食べたりしているに決まっている。
しかし、7日目に突入した。
「医師の診断によると、本当に、水や食べ物を口にしていません。衰弱しています。危険だと判断されました」
「・・・仕方ない。強制的に、口に入れろ!」
根負けをした。心が危険だと、医師の判断もあったが、私は、見たかったのかもしれない。
古の恋愛と言うものを、そう言えば、矛盾している。ハーレムの王に相応しい男は、純愛を好むのかもしれない。
「はあ、はあ、はあ、安子、瑞穂-」
「・・・独り言でございます。私の母、首相、藤川冨士子なら、二人の行き先を探し、連れてくることは容易でしょう」
「ウウ」
「自衛軍は、上杉様を、傷つけることは出来ません。・・・そうだ。気晴らしにドライブでもしてもらえば、軽ワゴンには、ガソリンを満タンにしておきました。鍵は、ここにでも、置いておきましょうか?」
「・・・有難う」
「いえ・・・お礼を言うなんて、本当に、おかしなハーレムの王でございますね」
「でも、ペナルティーを受けるでしょう。でも、それでも、会いたい」
ほお、そこまで相手を慮るか。
「なら、私もハーレムに参加させて下さいね」
・・・・・
俺は、車を走らせた。
検問だ。
「押し通る!」
「おい、上杉様だ!」
「・・・何もするな。大佐からのお達しだ」
「万が一、強制的に止めて、怪我でもしたら、大変だ」
「追尾しろ。丁重に!」
ようやく、東京についた。
☆首相官邸
「大変です。上杉様が来られました!」
「ほお、アメリア国と大華人民国の要人は待たせておけ」
「はい!」
・・・・
「上杉様、お初にお目にかかります。首相の藤川冨士子でございます」
「はあ、はあ、はあ、上杉健士です」
俺は、思いをぶつけた。
「二人に会いたいです!会って、三行半を突きつけられたら、引き下がります。でも、どうせ。強制的に、離婚届けを書かせたのでしょう?」
「ええ、そうです。よりよい女性と、大勢、セックスをしてもらうためです」
「矛盾しています!特定男性は、女性に優しいのが条件でしょう?仕事もせずに、性交ばかりしていたら、ロクな男になりません!あの二人に合わせて下さい!」
「フフフ、政治とは、矛盾した中から答えを導くもの」
面白い。価値のある相手が、要望を出したら、交換条件を出すのみ。上杉様には、その価値はある。
・・・・・・
その日のうちに、二人を連れてきてくれた。
「健士様!」
「健士・・・さ・・ま」
「「「ウワワワワワワーーーーン」」」
三人で抱き合った。
「何も言わなくていいよ。側にいて下さい。様付けもやめてください」
俺は、特定男性として、二人を連れて、松本に帰った。ハーレムの王を受け入れるのが条件だ。
「特定男性様と、パートナー殿に、敬礼!」
バシッ!
公用車で、送られた。
三人で松本に帰った。
俺を中心に手をつないでいる。
豪邸に帰ったら、清子さんが出むかえる。
「警備の不備で、自衛軍を懲戒免職になりました。責任を取って頂きます。まだ、まだ、子供を産める年齢でございますわ」
「・・・安子さんと瑞穂さんに、敬意を示せるなら・・」
「勿論です」
相変わらずに、ミニスカの女性が街や学校に蔓延し、自己紹介の時に、年齢を言う。
ハーレムに受け入れる条件は、安子さんと瑞穂さんに敬意を示す条件にした。
「二人とも無理しないで・・安子さん。料理は俺がする」
「フフフ、少し、動いた方がいいって瑞穂が言っていた」
「・・私は、少し・・・休む・・・よ」
「安心した。いつもと変わらないな」
二人とも妊娠をした。
引っ越し日に燃えたからだろうな。
俺は、今は、猛勉強している。いずれ、政治の世界に躍り出る。
理由は・・・
「健士様、お時間でございます。今夜は、この中から二人お選び下さい」
「え、2名、同時?」
「はい、データーから、健士様は、サンピーを好むと出ています」
「清子さん。ズレているよ。って、清子さん。入っているじゃない!3日連続じゃないか?データー取っているの?」
「はい、何か?」
理由は、明確なものはない。
しかし、この状況は不味いだろうと言う気持ちだ。
新日本国の初の男性首相を目指している!
最後までお読み頂き有難うございました。