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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第11話 ゴーレム

 


 岩山を目指してる間も結構な数の魔物と遭遇した。

 登っている最中、目前に動く山があった。逆光で細目で見てもシルエットしか分からないが岩竜ではない、人型だ。

 しかもデカい、昨日のロックハザードと比べて二回りほどあり、4メーターはあると思う。


「目についてる?」

「ああ、多分ロックマザーだ」

「ハザードが居たからもしかしてと思ったけどね」

「あれを放置してはハザードが殖える。倒せるなら倒したい」

「あの硬さ嫌になるのよね」

「俺も思うがロック系のゴーレムは大人しくない。討伐対象と認定されている」

「あいつらってモルタルの味を覚えたら街を食い漁るんでしょ?」

「ああ、配合しないと出来ないからな。ほら行くぞ」


 俺達を視界に入れたロックマザーは滑るように斜面を走ってくる。太陽を正面にしない角度 真横へ走り初撃をかわす。

 その一撃は山を揺らし地面に窪みを作った。


「アイ!ウォーターで牽制を頼む!」

「りょーかい!打つよ!ウォーターランス!」


 水の槍がロックマザーを直撃するがよろける位でダメージはそうでもない感じがする。それでも一番有効なウォーター系で攻撃するのが善良と言える。

 俺はバスターソードを召喚し斬りかかるがやはりその硬さに弾かれるが攻撃が来るまで斬り続ける。

 ロックマザーの目が光った。


「アース魔法だ!アイ!」

「りょーかい!」


 アイが前に出て防御魔法フルカバーを掛けると同時に地面から複数の針が襲いかかる。


「これほどの力とはっ」

「でもこれで終わりじゃない?もう魔法は打てないはずよ」

「魔法はな。助かったぞ」


 再びアイが一歩下がり俺はロックマザーに斬る。ダメージは少ないが着実に与えられる。

 何度か腕を降り下ろされたり薙ぎ払われたりしたが直撃は回避し、此方の攻撃のみ当てる。


「その遅さが命取りだ!」


 ロックマザーの腕を使い、その巨像の上から渾身の一撃を降り下ろした。

 その頭は砕け、後方へと倒れていった。


 こういう相手にはちょこちょこダメージを溜めて行けばいいだけだが、非常に疲れるし腕が痛い、ダメージはないがスタミナが消費されるから一介の冒険者は相手にしたがらないので数が殖える。これがゴーレムタイプが嫌われる理由である。



「お疲れ」

「サキもね。ほんと疲れる!」

「この後に岩竜が待ってると考えると苦だな」

「ほんと。ここ広そうだし日も暮れてきたから一晩休もうよ」

「そうしようか。ゴーレムの上にテント広げるのもいいな」

「嫌!あそこの平んとこに行こ!」

「冗談通じないな」

「疲れてんだから冗談言ってないで早く野営の準備しなさいよ」

「ハイハイ」


 今日はここまでにすることにした。ロックマザーも岩竜を表体が岩で被われている為連戦など出来る状態ではない。

 寝ている間に岩竜が近付いてきても足音で分かるだろうし、流石にもうロックマザークラスの魔物は岩竜しかいないと信じたい。






[ロックマザー]

 岩のゴーレムタイプ。

 人型であるが、小柄なロックハザードや人間と比べると巨人の如し存在。

 マザーと呼ばれる所以はロックハザードを自らが生み出しているとされるが、ロックハザードが進化した姿というのが一番しっくりくる。






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