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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第99話 海の天災

 


「ほんとにいいんですか?良ければ手伝いますぜ」

「大丈夫ですよ、自分達でなんとかします。此処まで有難う御座いました」

「わかりやした。ではご無事で」


 港町の入口でドラゴンテイマーと別れ、町へ入った。


「静かだね」

「ああ。昔来たときは騒がしいくらいだったのに」

「取り合えずあのこの子の家訪ねてみようよ」


 手紙の送り主である昔の教え子ギアスの家を訪ねることにした。

 その途中何人かにすれ違ったが皆精気がないような顔をしている。


 空から見たとき、沖には船が1隻も浮かんでなかった。いくら昼とはいえ、その光景はおかしい。それでテイマーも協力を申し出てくれたが、巻き込む訳にはいかない為断った。



「ごめんください」

「はい。あっ!サキ様!」

「ご無沙汰しております。ギアスはいらっしゃいますか?」

「お久しゅうございます。ギアス坊っちゃんは3日前に沖に出たきり帰ってきてませんのです。私は心配で心配で。坊っちゃんに何かあったら旦那様になんと申し上げれば良いのやら」

「やはり海で何かあったんですね?」

「はい。この近辺に大海嘯竜が出没するようになってしまいまして、漁師達も仕事どころでは無くなってしまいました。それで坊っちゃんが退治しに行くと言い出ていってしまったのです。自分に何か有ってもサキ様が来てくれるから安心しろと…」

「そうですか。俺達もギアスの後を追います」

「私達に任せて下さい。必ずギアスを連れて帰ってきますから」

「おお、有難う御座います。どうか坊っちゃんと町をお願いします」


 俺達はギアスを追って海へ。

 ギアスの家はこの町の守人として代々続く名門だ。

 俺達がギアスと出会った時には両親は既に他界していた。まだ十代で家を継ぐことになったアイツのプレッシャーは相当だっただろう。

 俺達から教えを乞うようになってから自信が付いてこの町は俺が守っていきますと意気込んでいた。


「一人でニーズヘッグに挑むなんて無謀過ぎるよ!」

「ああ、急がないとな。3日も経ってると…」

「私達を待ってれば良かったのに」

「まずは捜索するぞ」


 俺はジルコートを、アイはノワルヴァーデを喚び出し、背に乗り海へと出た。


「ジル、孤島があるの覚えてるか?」

「ええ、覚えてるわよ」

「そこへ向かってくれ。ノワも着いてきてくれ」

「わかったわ」

『銀の主。そこに何かあるの?』

「多分だが、ギアスが生きていればそこにいるはずだ」

「私達と修行した所よ」


 島を目指し海を渡る。









[大海嘯竜]

 ニーズヘッグ。?級。

 海の天災と云われる超大型の竜。全長30メーターは在ろうかという長い胴体に腕が生えている。

 大昔に世界樹の根を食い千切り崩壊させようとしたが、レヴィアタンによって阻止され、海底へと沈められた。

 


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