第一話 メニの好奇心
店の扉が開き、ドアベルが鳴った。
この日、一人目の客だった。
それは、隣で書店を営む女の子のメニだった。
メニ「おはよう。昨夜さあ、夜中まで本読んでたら中々終わらなくてねえ、結局朝方までかかっちゃったよ。ああ、なんだか眠い…。朝ごはん出来てる?」
シャード「奥にあるわよ。私達はもう済ませたから」
サーシャ「ゆっくり食べてね」
メニ「ありがとう」
メニは奥にある四人用のテーブルの椅子に座り、用意されていた朝食を食べ始める。
そして、しばらくするとまた扉が開いた。
オリバー「お待たせ、今日の分持って来たよ。ここでいい?」
オリバーは牛乳の瓶や粉類の入った紙袋等が、ぎっしりと詰め込まれた大きな箱を、カウンターの前に置いた。
サーシャ「あ、そこでいいわ。ありがとう」
オリバーは荷馬車に戻り、新聞を取ってきた。
オリバー「今日の新聞だよ、ここ置いとくね」
そう言ってカウンターの上に新聞を置いた。
オリバー「でさあ、昨日の配達の代金貰うの忘れちゃってさあ…」
サーシャ「あ、ちょっと待ってて」
サーシャはカウンターの下から代金の入った封筒を取り出した。
サーシャ「はい、これ」
オリバー「ありがとう。うっかりしてて、昨日帰ったら親に怒られちゃって大変だったんだよ」
サーシャ「ま、お金だからね」
シャード「気を付けなさいよ」
オリバー「うん、じゃあまたよろしくね」
サーシャ「ご苦労様」
オリバーは荷馬車に乗り帰って行った。
カウンターに置いてある新聞の元へ、パンを食べながらメニが歩いて行く。
パンを咥えたまま新聞の一面を読む。
シャード「何か面白い記事載ってる?」
メニ「うーん…。ん?」
メニは咥えていたパンを左手に持って新聞の記事を見てみた。
メニ「東の森で怪奇現象多発、その現象は深夜に集中って書いてあるよ。なんだろね、これ?」
シャード「怪奇現象ねえ…」
サーシャ「東の森って、あんまり行った事無いけど…」
メニ「出るのかな!?」
その言葉に一瞬、場が凍りついた。
サーシャとシャードは、余りそういう話は好きでは無かったが、メニだけは興味津々であった。




