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クラウト伯爵家 調査報告書

不定期更新ですがよろしくお願いします。もし、良かったら感想評価、ブクマ等よろしくお願いします。

 

 クラウト伯爵家の重要人物と思われる者達の調査が終了した為、報告書をお送りいたします。


・ヴァ―ル・ラーデン=クラウト


 性別 男 現クラウト領主 妻 ローゼ・ラーデン=クラウト


 年齢十五歳。幼少期はその行動から愚か者(ストゥーピド)と呼ばれているいたが半年前の帝国の侵攻で父親アイゼン・ラーデン=クラウトと弟のラッヘン・ラーデン=クラウトが死亡し、領地を継ぐと堅実な領地運営をしていた。就任直後に分家筆頭のギャーグが反旗を翻すがそれを鎮圧。処罰は厳しく、関わった者とその令息なら赤子も関係なく処刑され、夫人と令嬢は奴隷落ちとなった。


 雨期に水害を起こしていたブィストロエ川の治水を成功しており、為政家としての能力は高いと思われる。しかし、クラウト領法十箇条における亜人優遇の領法を制定している為、これからはクラウト領自体が苦境に立たざるおえないでしょう。後、交友関係を調べましたが亜人との交友は見つかりませんでした。


・ローゼ・ラーデン=クラウト


 性別 女 領主代行 夫 ヴァ―ル・ラーデン=クラウト


 年齢十八歳。その才能から現ペルデレ王国国王から女であることを惜しまれたと正式な記録として残っているほどの天才である。また、その美貌により英雄の宝と言われていて、嫁ぎ先も王家が予想されていたがクラウト伯爵家の嫡男ヴァ―ル・ラーデン=クラウトと婚約関係を結んだがアイゼンの死により、破断すると思われたが無事に結婚した。


 十歳の時に貴族学校に入学するも自分が学ぶべきことはないと言い、自主退学する。その後、すぐには領地に帰らずに三年間、冒険者と活動した。ランクはAにまで登り詰めていたがこれ以上は危険と判断したディアマント公爵により領地に戻される。


 そして、女性で初めての領主代行に任命されおり、統治能力にも問題は無いと思われる。補足であるが独占欲が強いらしく、ヴァ―ルが領主就任パーティで他の女性と踊ったがその夜にいつも以上に絞られたと愚痴をこぼしていたという情報があった。


・アイゼン・ラーデン=クラウト


 性別 男 前クラウト領主 妻 ラティ・ラーデン=クラウト


 年齢三十二歳。存命中は王国西部の生きる伝説であった。クラウト領を継いでからは帝国の侵攻を七回も退けており、領地では善政を行っていた。また、冒険者時代には龍種の討伐に成功しており、王国唯一のドラゴンスレイヤーとなる。


 出生については意図的に偽装されている痕跡が残っている為、名高い貴族の子息と思われる。可能性があるは就任当初に支援をしていたメーア家が考えられる。


 殆どの時間を鍛錬と執務に充てている為か、家族との仲は良好でないと思われるが葬式時には妻であるラティは泣き崩れ、最近まで床に臥せていた。


 この英雄の死に幾つかの疑問がある。アイゼンを殺害した帝国兵が居ないことと復讐戦を行っていないことである。ドラゴンスレイヤーであるアイゼンを殺害したならば声高らかに主張するだろうが誰一人ともそんな者はいない。そして、当主が殺害されたならばすぐさま、復讐戦をするはずだが半年が経ってもその兆候はない。その為、アイゼン・ラーデン=クラウトはペルデレ王国の関係者によって謀殺された可能性も否定できない。


・ラティ・ラーデン=クラウト


 性別 女 現クラウト領主の母 夫 故アイゼン・ラーデン=クラウト


 年齢二十九歳。旧姓ラティ・シュレン=オステン。アイゼン・ラーデン=クラウトとの結婚は政略結婚の意味合いが強かった。王国東部は主な薬草の産地が無く、連邦との小競合いで回復薬の需要が高まり、その費用を抑える為にも産地である領地との婚姻を進めていた。メーア家の仲介で当時クラウト領主に就任したばかりのアイゼン・ラーデン=クラウトと婚姻することになった。


 ラティ・ラーデン=クラウトはアイゼンとの間に二男を儲けている。ディアマント公爵夫人とも関係は良好で家族ぐるみの付き合いもある。この時にヴァ―ルとローゼは出会っているはずである。


 今回の調査で判明したことであるがラティは政略結婚では無く、恋愛結婚と主張している。ということはどこかでアイゼンと出会っていると考えられるがアイゼンが東部に行っていた記録は無い為、やはり何か情報操作された可能性がある。


・ラッヘン・ラーゲン=クラウト


 年齢十三歳。幼い頃から神童と言われており、次の領主に期待されていたが選ばれたのはヴァ―ルであった。フルートが教育係になると西部貴族としては珍しく、聖教会から洗礼を受けていた。


 ヴァ―ルとの仲は最悪と言われているが調査の結果、そこまで仲は悪くないと判断した。教会の洗礼を受けたのもこれから先の治世には教会の力が必要と考えて結果であった。また、兄を退けても領主になろうとしていたのも兄には魑魅魍魎の貴族社会に生きるより自由に生きて欲しいという願いからきていたと母親のラティが話していた。


 アイゼンと同じく、帝国の侵攻で死亡しているが名乗りを上げている者は居ない。


 他にも家臣の魔槍使いのアルディートや賢人クルークなどがクラウト家に所属していることが判明しているがこの者達については別途報告いたします。 R


「なんだ、これは?」


「何者かがヴァ―ル様を調査していたので捕縛しようとしたのですがその前に逃走されてしまいました」


「わざとか?」


「いいえ。私達も全力で捜索しましたが煙のように消えてしまいました」


「それなら良い。警戒を怠るな」


「「ハッ」」


 報告書という名のキャラクター紹介


ということで一章が終わりました。次の更新から二章が始まります。


今後ともよろしくお願いいたします。R

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