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魔森編6 ~狩猟と覚悟~

少し遅くなりましたがコレぐらいのペースで投稿できたらと思います


これからは場面を飛ばすときに

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

をいれて分りやすくしようと思います、もしかしたら見づらいかもしれませんが手探りですので少しずつ改善していこうと思います。

外に出るとシルクが座って待っていた

暁「よし、じゃあ行こうかシルク!」

嬉しそうに尻尾を振ると立ち上がり近づいてくる



暁「シルクにはまだ狩りは早いから、周囲の警戒と索敵を頼むよ」

シルク「がうっがうっ!」

任せろと言わんばかりに咆えるシルクを撫でると森へと歩き始めた



森の中を進みながら目に付いた果実を鑑定し食べられる物はボックスへと仕舞っていく


暁「この森は人が入らないだけあって食料も豊富にあるな・・・」


人が入る事を恐れる森である『魔森』は自然豊かで資源も豊富にある森なのだが

この森に住む魔物が強すぎるために人々はなかなかこの森を開拓出来ないのである


暁「確かに、この森で見かける魔物はAランクやBランクのモノが普通に生息しているからな・・・セリさんが倒せる訳もないか・・・」


幾度か見かけた魔物はAやBばかりでとてもじゃないが戦いたくは無かった

神々の加護を受けた暁はこの森で最強の生物と言って良い程に強くなっているので戦っても問題は無いのだが・・・ヘタレなので仕方ない


しかし何時までも戦いを避けてはいられないのも分っている

家にはお腹を空かせた女性2人と1匹が居るのだから



暁「背負うって決めたからにはやるしかないか!」


改めて戦う覚悟を決めるとボックスから石刀を取り出し丁度目の前に居たビッグ・ボアに駆け寄り全力で石刀を振りぬく


暁「セイヤァ!!」


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●



ビッグ・ボアの解体を済ませボックスへと仕舞うと少し休憩する事にした

シルクが退屈そうにしていたので落ちていた木の枝を加工しフリスビーの様な物を作り投げてやる


シルク「がうっ!!」

すぐに反応し追いかけるとジャンピングキャッチを華麗に決めて戻ってくる


暁「よしよし偉いぞ~シルク!なかなか上手だな・・・そらっ!もう一回だ!」

シルクからフリスビーを受けとり褒め喜んでいる隙を突いてまた投げる

シルク「がっ、がうっ!?」

慌てて追いかけるとすぐに追いつきまたキャッチして戻ってくる


暁「流石だなぁシルク!ご褒美にアポの実だ!」

上手くできた褒美にアポの実を渡す


シルク「わぉぉぉん!」

嬉しそうに齧り付いたシルクを撫でながらのんびりと過ごしていると

何かが近づいてくる気配がした



シルク「わぅん・・・」

近づいてくる何かにシルクが怯えているのか暁の影に隠れるように逃げ腰になっている


暁「シルク?大丈夫か?」

今接近してきている相手はなかなかの相手のようだ




???「きゅるるる・・・」

森から出てきたのは前にも見た事があるマンティスだった

此方を確認するといきなり襲い掛かってきた


マンティス「ギグャァァァ」

咆哮をあげると鋭い鎌を振り下ろしてくる


暁「逃げろシルク!」

ボックスから取り出した石刀で鎌を受け止めシルクに避難を促す

最初は渋って離れようとしなかったが必死に説得して先に洞窟に帰ってもらった

まだ誰かを守りながら強者との戦闘は無理がある



暁「よし!さぁ本気でいくぞマンティス!」

もう逃げないと決めたからにはコイツを倒さないと話にならないな


前の世界だって理不尽な力の前に泣く事が多かった・・・


この世界にも理不尽な事で苦しんでいる人たちが居る・・・家の二人もそうだ


権力や腕っ節の強さに負けて、守りたい者達を守れないのは嫌だ


前の世界のように泣き寝入りで諦める事だけはしたくない!!



暁「もう覚悟は決まってんだ!!俺達に危害を加えるものには容赦はしない!!」

マンティスに接近すると鎌の付いた腕に向かって全力で石刀を振り下ろす



すると本当にあっさりと切断できた

暁「いける!おらぁもう一本も切り取ってやる!」

腕を切られ苦しんでいるマンティスのもう一本の腕を切り落とす


暁「俺がもっと強ければ苦しまずに殺れたが・・・すまんな」

そういうとマンティスの体を駆け上がり頭を切り落とす

地面に倒れピクリとも動かなくなるマンティスに自身の出鱈目な強さを再確認できた


暁「女神様の加護は凄いな・・・俺はこの力を間違わないように使わないとな・・・」


気を引き締めてマンティスに黙祷すると武器になりそうな鎌や使えそうな部位を回収して火球で燃やす

流石に虫系の魔物を食べる気にはなれなかった



暁「マンティスの鎌は切れ味よさそうだな・・・試しに刀でも作るか」

ボックスからマンティスの鎌を取り出し変形フォーミングをかける

何度か失敗したものの上手く形にする事が出来たそれに更に切削シェービングをかけ滑らかにすると同時に刃を研磨する

最後に硬化ハードニングで強度をあげて完成した


暁「上手くできたな・・・『蟷螂刀とうろうとう』とでも名づけようか」

出来た蟷螂刀を持ち早速切れ味を確かめる事にする



暁「この木で良いか・・・ふんっ!!」

蟷螂刀を全力で振りぬく



何の手応えもなく振りぬけてしまい失敗したかと思い蟷螂刀に目をやる

傷や欠けも無く作ったときの状態のまま手の中にあった


暁「あれ?」

困惑していると目の前の木が横に滑って倒れた


暁「これは・・・すごい切れ味だな・・・」

此処まで簡単に切れてしまうと使うのをちょっと戸惑ってしまう


暁「そんなこと言ってられないか・・・」

身を守るためなら何でも使わないと、綺麗事なんて言ってられないからな


暁「暫くは石刀でいいかな? 切れすぎる刀は自分をも切りそうだし」

蟷螂刀をボックスに仕舞い石刀とマンティスの皮を取り出す

皮を加工し帯刀できるようにし石刀を差す


暁「コレでよし!シルクも心配してるだろうしそろそろ戻るか」

切り倒した木を適度な大きさに切ってボックスに仕舞い終わると拠点へと急ぐ


●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●



拠点に着くとなにやら中が騒がしい何かあったのだろうか

慎重に中に入っていくと話し声が聞こえてきた



セリ「暁様はどうしたのですかシルク!何かあったんですか!?」

スイ「シルクおにいちゃんは何処にいったの~?」

取り乱した様子で叫ぶセリにしがみ付きながらスイもシルクにたずねる


シルク「くぅ~ん・・・くぅん」

シルクも何か落ち込んだような様子で鳴いている


セリ「シルク!暁様の身に何かあったのでしょう!?貴女だけ逃がして助けを呼んだのではないのですか?早く暁様の元へ案内してください!!」

必死の形相でシルクに詰め寄るセリは動こうとしないシルクに業を煮やす


セリ「もういいです、私だけでも探しに行きます!!」

一刻も早く暁の元に向かおうと洞窟の外へ出ようとするセリをシルクが止める


セリ「離しなさいシルク!早く暁様の下へ行かないと・・・」


状況が掴めたので急いで洞窟の中に入る


暁「ただいま戻りました、遅くなってしまって申し訳ないです」

慌てて皆の前にでて生存報告をする


セリ「さ、暁様!!暁様ご無事ですか!?あぁ良かった・・・本当に良かった・・・」

シルク「がうっ!!」

スイ「おにいちゃんだぁ~おかえり~」

嬉しそうに皆が飛びついてきたせいで地面に押し倒されてしまったが心配させてしまったので仕方がないだろう



暁「ただいま皆、ちょっと戦闘でシルクを庇いながら戦うのが難しくてね

先に拠点に戻ってもらったんだよ、心配かけてごめんね」

遅くなった事情とシルクだけ先に帰した理由を伝え、心配かけたことに謝罪する


セリ「ご無事でよかったです・・・本当に心配でよかった・・・よかった」

どうやらセリには心労をかけてしまったようだ

暁「ごめんねセリ、まだ戦闘に慣れていなからね誰かを護りながらってのが難しかったんだ

少し疲れたから休ませてもらってもいいかな

はい、今日の成果だよ」


ボックスからボアの肉と果物をいくつか取り出すとセリに渡す

ボックスからボアの毛皮に包んだ落ち葉を取り出すと地面に敷き横になる



セリ「はい、お疲れ様でした後はお任せください」

スイ「私も一緒にねんねする~」

シルク「くぅ~ん」

シルクとスイは暁の隣で横になると一緒に眠りをはじめた

そんな様子を微笑ましく見守るセリも暁と眠りたかったがご飯の準備をするために諦めた



セリ「おやすみなさいませ暁様」


調理する食材が無かったせいで料理は久しぶりだったが、食べさせたい誰かの為に料理をする喜びがまた味わえるなんて・・・


そんな事を考えながら下ごしらえを終わらせていくセリの表情は先程までと違い非常に穏やかな恋する乙女のような表情だった

次は森から出ます(多分)


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