打倒佑香! 期末テスト奮闘記(1)
7月23日
「……………………」
月曜日。月曜日ということは当然学校がある。
いつもならばいつも通り授業を行うはずなのだが、明日から三日間今学期最後の期末テストが始まるということで、どの教科も大半が自習という形で授業が行われた。
今は正に、自習の真っ最中である。
時間は昼休憩が終わった4時間目、科目は数学。
正直、今回の期末テストで個人的大きな壁となるのはこの数学だと思われる。
少人数のクラス故、他の学校のように文系、理系と分かれることはないのだが、俺は文系に属す人間であるため数学があまり得意ではない。
さらに、今俺たちは最上級生であるから、今まで学校生活でやってきた分野ほぼ全てが出てくる集大成に近いものだ。勉強を怠って大丈夫な部分がないので、結構キツい。
故に、これの出来次第で学校生活初の一位となれるか、またもや二位に甘んじてしまうかが決まるといっても過言ではない。だから、今回は数学を中心にして勉強に取り組んでみた。
一昨日行った勉強会でも、数学の知識をつけるように取り組んだ。こんなにテスト前に数学を勉強したのは初めてかもしれない。これが点数を上げるきっかけになってくれればいいんだが……。
妥当佑香は、果たして叶うだろうか?
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――こうして、自習漬けの一日が終わりを迎えた。後はショートホームルームを残すのみである。程なくして、先生がやってき、ホームルームが始まる。
「はぁ~い、みんなお疲れさま~」
相変わらず、間延びした声で先生が挨拶をする。
「連絡事項は一つだけだよ~。散々言われてるから分かるだろうけど、明日から期末テストが始まります。みんな勉強はしたかな? 点数上げるように努力した? 今学期最後のテストだから、最後に錦を飾れるように精いっぱい頑張ってください。特に、下位を独占してる男子の諸君、前から言ってるけど、先生が追試を行う必要ののない点数を取ってくださいね。他の科目が悪くても、世界史だけは赤点を取ったりしちゃダメだよ? いいね~?」
相変わらずエゴ丸出しの先生とは思えない発言だな。
こんな幼い顔してこんなこと言うものだから著しくギャップが激しい。
何度も言うようだが、よく先生になれたものだな、この人は。
「先生~、ちなみに今回の世界史の難易度はどれくらいなんですか~?」
亮が手を挙げて先生に質問する。
「難易度? うーん、いつも通りだと思うよ~? 可もなく不可もなくって感じかな。まあ、先生が出るよって言ったところは基本出てくるように作ったから普段の授業を真面目に聞いていればそこまで困ることはないと思います~」
「普段の授業を真面目にね……」
「ホントに頼むよ~亮くん。私、夏休み前を楽に過ごしたいから~。私の手を煩わしちゃいやだよ~?」
「へいへい……わざと煩わしてやりたくなってくるな……」
亮の心の声がここまで届いてきた。というか、完全に口に出していたな……。
「連絡事項は以上でぇーす。今日一日は、明日に備えて勉強に取り組んでください。自分のために、私のために」
もう分かったっちゅうに……。
「それじゃあ、今日は解散。気を付けて帰ってね~、じゃあね~」
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