人見知りモード!・解除!(11)
「――わざわざありがとうございます」
「いいってことよ。というか、俺の家からそう遠くないところに住んでいたんだな」
「秀吾くんの家は、ここから近いんですか?」
「ああ、大体10分くらいで着くぞ」
「わぁ、何だか少し嬉しいです」
「今はそこで一人暮らしだから、暇だったら遊びに来てくれ。お泊りでも、構わないぞ?」
「……今のお泊りは、普通の意味ですか?」
「うーん……正直、邪なことと半分半分だったかもしれない。じゃあ今度泊まりに行きますって言われたら言われたで、困惑していたかもしれない」
「あはは、素直なんですね。秀吾くんは」
「絵玖のような子が俺の家に来るとしたら、それなりの準備は必要だ」
「そうなんですね。でも……夏休みは遊びに来させてもらいたいです」
「ああ、遠慮せずいつでも来い。アポなしでも構わないぞ」
「はい。……じゃあ、また明日、学校で」
「ああ、じゃあな」
最後に絵玖は笑顔を見せて、くるっと踵を返して小走りで自宅へと向かっていった。
さすが、元アイドルってだけあって、すごくかわいいな。
あんな子とこんな風にして遊べるって、下手したら人生で今だけかもしれないぞ。
この日々は、大事にしなければなるまい。
「さて、帰ろう」
今日も有意義な時間を過ごすことができた。
この余韻を楽しみたいところだが、後数日後にはテストが控えている。
楽しんだらその分、やることをやらねばいくまい。
でも、今日は何だか頑張れそうな気がする。
これも、絵玖と友達になれた相乗効果かもしれないな。
俺はちょっと上機嫌で、帰路についたのだった。
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