須貝絵玖登場! 転校生は元アイドル!?(11)
……都会の学校ならば、二人のようにここまで友達にしようと考えることはないのかもしれない。
付き合う気がないなら付き合う気がないで、無理に接することもしないだろう。
でも、二人がそれをしないのは、絆の大事さをよく知ってるからだろう。
田舎だろうが都会だろうが、クラスメイトは仲間。そういう想いが、二人を立ち上がらせているんだと思う。
俺も、二人の想いに付いていければいいんだけど。
――それから数日間は、予想通り、須貝絵玖フィーバーが続いた。
まだまだ聞き足りないことがたくさんあったんだろう。
どんどんと新しい質問をしては、都会についての知識と彼女についての知識をそれぞれ取得していた。それに対して、彼女は何も言い返さず、ニコニコ笑いながらそれに答えていった。
でも、やっぱり答えるのは聞かれたことだけで、自分から自分の情報をみんなに教えるってことはしなかった。
ただ、別に俺たちのことを嫌ってるわけではないってことは分かるから、少しずつではあるけど佑香とかは彼女と仲良くなれそうな兆しを見せ始めているようだ。
ただ、やっぱり人によっては好き嫌いがあるようで、彼女と仲良くなりたいって思う人もいれば、全然自分たちについて気にかけてくれないってんで友達になれそうにないって思う人もいて、結構賛否両論はあるようだ。
もちろん、突き放そうって考える奴はいないけど、自分から話しかけなくても、って人は出てきてる。大体割合は半分半分ってところだろう。
俺はと言えば――まあ、言わずもがな、まだまだ仲良くなるには程遠いな。
もちろん、あれだけ佑香に説教を喰らったから話しかけることを放棄する、ってことはしてない。
何度かそういう気持ちになったことはあるが……でも、必ず朝の挨拶はするようにして、時々佑香たちの会話に交じって彼女に話しかけたりもする。
その度に上手く話ができなくて、心が挫けそうになるんだが……。
正直に言えば、ああいうタイプの女の子は苦手だ。
ちょっとしたことで割れてしまいそうだし、滅多なことを言えば気分を損ねてしまいそうで怖くなる。
佑香みたいに自分から話しかけてくれるタイプならばそうもならないが、どうにも彼女はそういうわけではないようだからな。
そもそも滅多なことを言うまでアクション起こしてないだろって言われれば何も言い返せないんだが……人付き合いとは難しいと思う反面、自分のあまりのヘタレ具合に落胆するこの頃だ。
……………………。
…………。
……。




