表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷い猫系年下男の甘い誘惑がとまらない!「お礼は身体で返すよ」甘い牙を隠した美青年に執着されるカフェ店長の話  作者: はなたろう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/25

4話 気まぐれな毎日

ソラが俺の部屋に転がり込んで、2週間ほど経った。



朝はソラが簡単な朝食を作り、俺は隣でコーヒーを入れる。



「ジャム取って」


「はい。あ、ヨーグルト食べる?」


「さんきゅー」



そんな感じで朝がはじまる。



掃除はソラ、洗濯は俺。特にルールを決めたわけでもないのに、自然と家事が分担されていった。



その共同作業は、どこか心地よく、静かに新しい日常を生んでいた。



カフェも手伝ってくれる。


ソラは慣れた手つきでカウンターを拭き、グラスやシルバーを磨く。



少ない指示でもテキパキ動く。夜の店で働いていたのも納得だ。



しばらく悩まされた腰痛、痛いと思ったときには、何も言わずスッと手を貸してくれる。



ただ、その手が背中や腰に触れるたびドキっとする。ソラの手や視線に、自然と反応してしまう自分がいた。



だけど――。



「ソラ?」



ランチタイムが終わる頃。ふと気づけばソラがいない。夕暮れ時にふらりと現れ、『おなかすいた~』帰ってきたり、明け方にこっそり帰ってくることもあった。



――まるで自由に歩き回る猫が、気まぐれに戻ってくるようだ。



ソラの行動に、干渉するつもりも、詮索することもない。期限のない一時的な同居だ。



俺を悩ませる問題もある。



夜になると、俺のベッドに潜り込んでくること。



俺はベッドの真ん中に、これでもかと抱き枕やクッションを並べ、防壁を作って寝る。



しかし深夜、もぞもぞという感触で起きると、俺の腕の中にすっぽりと収まり、幸せそうに丸まっているソラがいる。



「……おい」



俺の必死なバリケードは、猫の気まぐれなひと蹴りで、あっけなく突破されていた。



仕方なく背を向けて寝るも、背中から伝わる温かさに、目は冴えていく。



半分夢うつつのソラは、細い腕を俺の腰に回し、酔ったような甘さで絡んでくる。



「ねぇ、ケイ、しようよ……」



まるで猫がじゃれるように、くっついて離れない。


指先が背中を這うたび、衝動的に触れたいと思う自分に抗えない。



「こら、ソラ……!」


「ねぇ、感じた?」



耳元で囁く。抵抗しても、指先が敏感なところに触れるたび、思わず息が乱れる。



「やめ……ろ!」


「今夜もおあずけ?」


「もう寝ろ」


「犬じゃないから『待て』は苦手なんだけどな。僕は甘えたいときには、好きなだけ甘える主義なの」


「ソファで寝ろよ」


「やーだ。ご主人様の温もり、独占するにゃん」



やがて、静かな寝息をたてはじめる。



いったい、俺なんかのどこがいいのか?



同居のお礼を身体で支払う。そんなこと、本気で思っているのだろうか。



――気まぐれなソラの誘惑に、俺はいつまで抗えるのか。自信は、ない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ