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プラトニックラプソディ  作者: みなみくん


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13/13

お決まりの展開は現実的に

翌日、僕は重い足取りで大学へと向かった




駿が昨日電話で、明日秋葉さんは2限目の一コマあるだけで、あとは図書館に用があるから、昼からはそこに居ると聞いたと言っていた




なんとなくそれは、来いとのメッセージともとれた


そうじゃなきゃ明日の予定なんてわざわざ言うかと




図書館、そういえば敷地内にあるにもかからわず一度も行ったことないなぁと、ふと思った




12時過ぎに終わって、お昼食べて図書館に行くなら午後1時以降に行けば見つかる




1時過ぎに図書館に入り、席を見渡してみるとすぐに見つかった




声をかける前に、秋葉さんはこちらに気付いた




目が合った




けれど、すぐに手元の本へと視線を戻した




絶対気づいている




口元が笑っている


意図が全くもって分からない




【僕】は向かいの椅子をひいて座り対面した




「あら、上野君と図書館ってなんだか結びつかないから不思議な感じね」




芝居じみた感じで笑いを堪えるようだった




深いため息がでる




「あのさ、どういう事なの?」




単刀直入だ




「なにがかしら?」




「なにがって、スタジオの件しかないでしょ」




秋葉さんは読んでいた本をパタンと閉じた




「図書館はお喋りする場所じゃないわね」




【僕】に言ったと言うよりは、独りごちのようだった




席を立ち読んでいた本をすぐ近くの本棚に戻した




そしてそのまま歩き出した




図書館を出るのは分かるけど何処へ行くのだろうか




どの道、私語で図書館のマナーを守らないのは気が引けるから、出るのは出るのだけど




なら最初から違う場所で良かったんじゃないかと思う




とりあえずその後をついていった




秋葉は上野を仲間に入れた




くだらないゲームのテロップが脳内で流れる




違う、真面目に違う




図書館を出て、歩いてく秋葉さんに並んだ




「駿から連絡あったんだけど、どういうことなの?いきなりスタジオに来るとかって話」




「喉が渇いたわ、外のカフェでも行きましょうか」




全く会話のキャッチボールが出来ていない




少しだけ逡巡した




とりあえず、立ち話もなんだからみたいな感じと捉えろということなのだろうか




「分かったよ、学校出てすぐのカフェにしよう。着いたら話をちゃんとしてくれる?」




「ええ、勿論」


やっと会話が成立した


何故が笑顔だった


爽やかな笑顔でなく、子供がイタズラをするかのような





【僕】はスタジオに来ないで欲しい話をするので頭がいっぱいで気付かなかった




図書館から大学を出るまでの多くの視線と声に




後にこれが致命的に【僕】にとってだけ、困ることになるとは知る由もなく





チェーン店のカフェに着いて、ドリンクを買って、空いていた角の席に座りやっと話せるスタートラインになった




別に来ないでくれのひと言だから、図書館出て大学の中で良かったのにと今更思う




「で、何の御用かしら?」




ダージリンティー片手にすっとぼけた質問を投げてくる




「だから、さっきも言ったけどなんで急にスタジオに来るとか言い出したの?駿から連絡があって驚いたし、駿はいいみたいだけど、【俺】は正直人にスタジオ練習には来て欲しく無いんだ、申し訳ないんだけど」




ハッキリと言った




こういうのはハッキリとNOと言うのが大事




イエスマンは、世の中渡りやすいかもしれないが、知ったことか




「ライブはちょっとまだ先って言ってたから、練習風景を観たいと思ったの」




そして思いついたかのように




ライブハウスに一人で行くのはちょっと抵抗があるけど、スタジオなら人が多くないし、行きやすいとの理由も




「別に【俺】たちの練習なんか観にこなくても、誰かと適当に興味あるジャンルのライブに行けばいいんじゃない?」




至極真っ当な事を言った




正論は時に正義だ




「観たいと思うのが上野君達のバンドなの、だからそしたらすぐに観るには練習にお邪魔させてもらうしかないじゃない?」




うん、本当にお邪魔なんだよ


お邪魔と思うのに、あっさりとそれを手段としてそれしかないからと言う秋葉さん




「別に秋葉さんライブとか興味ないタイプでしょ」




それでも抵抗する




「こないだ参加した1日で、価値観が変わったのよ。確かに人が多いとか騒がしいとか、そういう場所疎遠だったけど、興味がわいたの。それに折角赤羽君や代々木君が気を遣ってくれたのに、そこから交流や興味の輪を広げないのは好意を無下にする事だと思うし」




なんたる、卑怯な手口


最初は完全に面倒そうだったくせに、それを今更掲げるなんて




「でも、そんなに嫌なら迷惑よね。」




お、少しは人の事考えたか?




「赤羽君に連絡しておくわ。上野君がどうしても嫌で迷惑で、私は嫌われてるみたいだから、一度了承を得たけど辞めておくわ」




完全に悪者が生まれる、完全なる誤解と悪意がある言い方




軽く両手を挙げた




「分かった、いいよ。」




悟った、最初から電話の時点で覆る事は無く、そもそも止めてくれなんて言うことが無駄だということを




村人Aが姫に叶うわけ無い




【僕】はあっさりとものの10分もしないうちに屈してしまった




気まぐれか、暇つぶしか




なんにせよ彼女に目をつけられた事だけを理解した





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