【epilogue】”ママへ
「‥‥‥。久々に視野が透き通っていますね。」
身体も軽く、心も軽く、足並みは緩やかに。
「‥ずっと、そこにいたんですか?」
「やはり、来たのか。馬鹿者が、」
「貴方の言った通り、半端な形で終わりを迎えました。‥‥‥、」
懐かしき風景、光が差し、この目に映し出される。
此処は、生き物では到底辿り着けない場所。
「出来た弟さんであった。‥」
「ええ、しっかりと受け止めましたよ。」
「しかし、何故私は半透明なのだ?」
「知りませんよ。死ぬんじゃないですか?」
「もう、死んでるよ。ガッハッハ!!」
偏りもなく。ただ広大な大地。
自然が溢れ、息をする度に心地よい。
足元に生える背の低い草本は、歩く二人の足跡を残さない。
「過去に戻った気分ですね。」
「‥‥‥、世間話は後だ。少々、ご立腹だったぞ?。」
「ふふ、そうですか。それは怖い。それで?私はまだ返事を聞いていませんが。あの時、言葉を話せる様にしてあげたのに、訳の分からぬ事を語り、此方に行ってしまったのですから、」
「はぁぁ、何を言っているのか。元々は俺が懇願している側だったのだぞ?。なんだ?惚れたのか?そうなのか?おい!まて!」
果たす事はできなかった。支配する事は叶わなかった。一度も、復讐をさせてくれなかった。
「‥、怖いですね。」
「ガッハッハ!!では‥手でも繋ぐか?‥!?」
大きな大きな、拳ダコが出来た手の中に、
細く綺麗な手が重なる。
「‥、大きな手‥。」
「‥‥‥。」
「何を驚いているんですか」
「え、いや、いつものお前なら断ると思ってだな、」
「ふふ、もう断りませんよ。」
怖いから、助けてと、手を握っててもらいます。
これは、親友の御呪い。
お母様の様に孤独に戦う姿に魅了され、
私にとってこの人生の多くを染めあげた。
成れるだろうか。続ければ慣れるのだろうか。と
お母様の生き方は、カッコよく美しい。
それは、不変だ。何が起きようと変わらない。
ただ、これは私。
孤独に一人で、何かを守る事が出来なくとも‥
誰かに、知らせる事が出来たのなら申し分は無い。
お母様の様に孤独に戦うのも、カッコいいと、心の奥底から思いますが、これは私。、
私は俗に言うツンデレさんですから。
「なので、今から怒られますが、横に座っててくれませんか?。ふふ、これはデレです。」
「‥‥あぁ、良いとも。一緒に怒られようじゃないか。」
第2章:【終】




