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魔力使いのまったり冒険者クライド  作者: 大野半兵衛


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第98話 【完結】冒険者の頂点

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 第98話 【完結】冒険者の頂点

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 スカーこと騎士団長が、コミカルな動きでダイヤドラゴンを触りまくった翌日。

 俺は王城へと足を運んだ。


「待っておったぞ、クライド」


 待たされたのはこっちですけどね。


 登城してから宰相の部屋に通されたのが、1時間後だった。

 なんか急用ができたので、待ってほしいとのことだった。


「さ、いくとするかの」

「どちらへ?」


 ここでSSSランク昇格試験の合格を言い渡して終わりじゃないの?


「陛下のところだ」

「陛下といいますと、国王で?」

「そうだ」


 なんですと!?

 なんで国王に謁見なのかな。

 聞いてないのですが。


 あれよあれよと言う間に、謁見の間に。

 パパパパーン、パパパパーン、ジャンジャンジャンジャンとファンファーレとドラの音が鳴る。


「宰相サイドール・ゴルバー閣下、及び冒険者クライド・アアメンター殿、ご入場」


 マジか。

 心の準備ができてないんですけど。


「いくぞ」

「あ、はい」


 先ほど宰相の部屋にいたメッサーラ子爵は、こっそり先にきて列に並んでいるよ。


 で、五段高い場所に国王が玉座に座っている。

 やっぱり王様って、王冠被ってファーつきの赤いマントなんだな。「おお勇者よ、死んでしまうとはなさけない」とか言いそう。


 玉座に座っている人は偉丈夫が分かる大きな体だ。武闘派の国王っぽい。

 あれで文官です。とか言われても納得しない人は多いだろう。


「ここでお言葉を待つように。お言葉をいただいたら、返事をするように」

「はい」


 宰相について歩いていたら、国王から10mほどの距離でステイと言われた。


「陛下。この度昇格試験に合格し、新たにSSSランク冒険者となりましたクライド・アアメンターにございます。お言葉をおかけいただきますよう、上申いたしまする」

「うむ」


 国王は威厳ありげに頷いた。


「クライドよ。よく試練を達成した。これよりはSSSランク冒険者を名乗ることを、アシュドール王国国王フェリクス11世の名において許す。以後も励むように」


 なんか勇者認定された気分。

 まあ、SSSランクなんて勇者の一歩手前くらい珍しいものだけどね。


「ありがとう存じます、国王陛下」


 俺は頭を下げ、敬意を払た。


「大儀であった」


 謁見終わり。

 その後、宰相の部屋にいくかと思ったら、応接室に通された。

 で、入ってきたのは先ほどの国王だった。


「いやー、今回はすごいものを納品してくれたようだな。感謝するぞ、クライド」


 なんとフレンドリーなオッサンか。いや、国王だ。

 国王は入ってくるなり、好々爺のような笑みを浮かべた。


「余にもクライドのような子がおったら、この国も安泰なのだがなー」


 いきなり家族の愚痴ですか。


「お主の半分、いや5分の1でも王子たちに才能があればな。ハハハ」


 そういう発言は、俺が王子たちに恨まれるので、勘弁してほしい。


「陛下。クライドが戸惑っておりますぞ」


 宰相が助け舟を出してくれた。


「ん? おお、そうか。ハハハ」


 分かってやっているだろ。


「さて、クライドよ」


 いきなり真面目モードになった。


「はい」

「今回のダイヤドラゴンは、こちらが想定していたものよりはるかに巨大で、威容を誇るものであった」


 まあ、異常個体ですからね。


「あれは今後剥製にし、この城を改築して陳列することにした」

「そうですか」


 もう納品したんだから、好きにしたらいい。

 しかし、あの大きさを陳列できるくらいのスペースを確保するのは大変だろうな。

 大がかりな改築が必要になるんじゃないかな。


「ハハハ。クライドのおかげで、これから他国の使者があのダイヤドラゴンを見て度肝を抜かれることだろう。考えただけで、愉快である」


 まあ、あれだけの化け物を狩れる戦力が、うちの国にはいるんだぞ。という脅しに使えるしな。

 このオッサン、性格悪くね。


「試験ということで納品してもらったが、あれをそのままいただくのは、国の威信にかけてできぬ。よって、褒美を渡す」


 なんか嫌な予感。


「クライド・アアメンターよ。そなた、侯爵にならぬか」


 うわー、面倒くせー。


「要りません」


 俺はノーと言える日本人なんだ。


「ハハハ。そうか。そうであろうな。貴族になりたければ、ベルデナーグ伯爵家をと打診した際に継いでいたわな」

「分かっているなら、なぜ?」

「いや、だって、こんな有能な家臣がほしいじゃん!」


 じゃんてなんだよ、じゃんて。


「陛下、口調が崩れています」

「お、そうか。ゴホンッ」


 今更取り繕ってもなー。


「どの道、クライドはSSSランク冒険者だ。SSSランク冒険者は我が国だけでなく他の国の多くでも伯爵待遇である。何かあったら、頼むぞ」

「まあ、その時の状況次第ですが」

「連れないのう」


 オッサンに言われたくないセリフだ。

 国王の話はここまでで、後は宰相の話になった。褒美はお金で頼んだ。好きな金額を振り込んでくれ。

 そして、以前もらったメダルと交換で、新しいメダルを受け取った。


 王城から帰ると、冒険者ギルドでSSSランク冒険者証をもらった。

 SSSランクの冒険者証は、聖銀ミスリル製。世界で数枚しかないものだ。


 さらに1カ月後にはSSSランク冒険者が現れた祝賀会が開かれる。

 ここまで大げさなことになるとは思わなかったよ。

 だが、これで俺は冒険者として頂点に至った。


 次は人類最強でも目指してみるか。

 いつかプリママにも勝ってみせよう。フフフ。



ご愛読ありがとうございます。

これからも本作品をよろしくお願いします。


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