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リケ神殿温泉・・・
ここには、湯治客が集まっていた。
ミケランジェロ一族らしき子猫たちが、いくらか泳いでいる・・・
「ぷはッ!
いいねえ・・・
ここは・・・
遊び場も、変なものもあるし・・・」
女性の声?
ん?
あれ?
犬・・・?
狼?
「おや。
SHIN猫じゃないか。
いい湯だぞ。」
かなり「大きな犬より」の狼だ。
「私を知らんのか?
私は、トラルティール科学長官だ。」
「犬ッ!?」
「無礼な!
狼だッ!」
器用に、手拭いを頭に乗せている。
「ふう・・・
極楽だな・・・」
まさか、こいつは!?
「私は、トラルティール科学長官だ!」
アルナス・ライテスってか!?
「さっそくだが・・・」
アルナスは、手ぬぐいで顔をふくと、私を見た。
「あの禍々しい渦にはいってもらうぞ。」
「なんで!?」
怪しすぎる!
「リケ神から聞いたぞ。
あなたが、落ちてきたことで、あの渦が現れたそうだな。」
って・・・
まさか・・・
どげんッ!
「とっとと帰れ!」
アルナスは、私を蹴り飛ばした!