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Re:CALL 2  作者: 明上 廻
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変質

 家族のもとに戻る前。

 少年に髪飾りをもらった。

 特殊な髪飾りらしく、私の感情に魔法を介在させないようにする仕組みらしい。

 そして、私の魔法は伏せるように言い渡された。

 『君の魔法は危険だからね。それに話さない方が、人として過ごしやすいから』

 そういって、名前も名乗らずに去っていった。

 その後ろ姿を見て硬直した人がいた。

 私の父だった。

 私の父は、彼を見るなり固まっていた。

 彼をみる表情は、嫌悪、醜悪、妬みだった。

 そして、私を見るなり、

 「何を話した! 彼は何か言っていたか! その髪飾りはなんだ!」

 一気に詰め寄ってきたが、髪飾りに触れる前に、もう一人の私が出てきた。

 

 大切なものに触れるな!

 

 その言葉に私も同調した。

 私の意思で魔法を行使する分には問題ないはずだ。

 私は『距離』に干渉した。

 正確には心の距離だ。

 私は常に他人に心を開かない。

 それは家族も同様だった。

 つまり、私に触れることはできない。

 「っ!?」

 違和感に気が付いた父親は手を引っ込める。

 まあ、でも。

 心の距離を一瞬にして吹っ飛ばした人が一人だけいた。

 彼がいる限り、私は生きていけるだろう。

 「あの『忌み子』に何をされた!」

 ああ、耳障りだ。

 『言葉』を消すのは?

 それとも『声』を霧散させるのは?

 いや、その前にやることがある。

 「彼の名前は?」

 「は?」

 「知っているのでしょ? 彼の名前」

 目の前にいるのが、父親という事実ということも忘れ、知りたい情報を抽出する。

 私の雰囲気が変わっていることに、蹴落とされたのか父はたじろいでいた。

 「か、甲斐田だ! 甲斐田悠一だ!」

 もはや悲鳴に近い声を上げていた。

 いいことを聞けた。

 「ありがとうございます」

 そして私は父の『意識』を殺した。

 「せめて、コロニーの役に立って死んでいってください」

 


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