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現実世界に魔物が現れたようです  作者: 羽良糸ユウリ
第一章:ようこそ、世界の裏側へ!
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番外編『空と太陽の水着回』

前回のあらすじ:メインウェポン来た! これで勝る!

 琳・総一郎・葵の三人が庭園の守り手(ガーデンキーパー)に正式加入したことをきっかけに三人のために歓迎会なるものが開かれたとある夏の日。




 最近は突発的なことこそあるものの魔物討伐の正式な任務は今のところ来ていないため留守番を志願した立花を極東支部に残して他の面々はテナントビルからほど近い大衆居酒屋の座敷席にいた。



 「ではでは、僭越ながら私須崎翔馬が乾杯の音頭を取らせていただきます!」

 「はやくしろー」

 「そう急かすなよー朝比奈。えー、とりあえず、三人ともようこそ庭園の守り手(ガーデンキーパー)へ。この先辛いことや苦しいことが待っているとは思うが、君たちこそが世界の命運を担う戦士たちであるという自覚を忘れないように」

 「しょうまー」

 「分かったって! ……んじゃまぁ、これから仲間同士、頑張って行きましょうってことで! 乾杯!」

 「「「かんぱーい!!!!」」」


 


 カァン!!




 グラスのぶつかる音が小気味よく鳴り、全員は一気に飲み物をごくごくと喉の奥へと流し込んでいく。



 「ぷっはー!! なんもしてねぇ日のビール美味ぇ!!」

 「あまり飲み過ぎないで下さいよ」

 「分かってるってば、栞こそ………ってお前酒強いもんな」

 「そんな、人並みですよ」

 「お前の人並は蟒蛇基準か何かか?」



 涼・栞・翔馬の成人組はそれぞれお酒を、琳・総一郎・葵・千鶴の未成年組はソフトドリンクでがやがやとどんちゃん騒ぎをしていた。


 


 ガララ……




 「お待たせいたしました。お刺身の盛り合わせに焼き鳥にザンギ、それからサラダになります」



 座敷部屋の襖が開けられ定員さんが次々と料理を運び、歓迎会はさらに賑わっていった。





 それから一時間半ほどして、酔いの回った大人組、正確には栞以外の二人が夏の思い出について語りだした。まるで子供のように。



 その中で、涼がこんなことを言い出した。



 「あぁー……なんかさー……こう暑いとさー海ととか行きたくね?」



 その言葉に翔馬が反応し会話を広げる。



 「珍しく意見が合うじゃないか朝比奈ぁー。海はいいぞ、照り付ける太陽を浴びながら涼しい風に吹かれて冷たい海に飛び込む………いいぞ」

 「そういや、海なんてもう何年も行ってないな。あっそうだ! 今度みんなで海行こうぜ、海!」

 「ははっそりゃいい! よし! じゃあこの歓迎会の二次会は今度海に行くってことで決定!




 他の面々を置き去りに勝手に話を進めていく酔いどれ二人組。



 そして、その数日後――――




△▼△▼△▼△◆△▼△▼△▼△




 「……で、本当に海に来たと」

 「みたいだな」

 「まぁまぁいいじゃないか! 君たちも明日から学校なんだろ? ならパーッと遊ばなきゃ!」



 海パン姿に着替えた琳・総一郎・翔馬の男子組は女子組の着替えを待ちながら雑談を交わしていた。



 「夏と言えば海、これは定番だろ?」

 「まぁそうですけど」

 「でも確かに、海は久しぶりだ。最後に行ったのはいつだったか……」

 「中学の頃にお前と葵と行ったっきりじゃないか?」

 「あぁそうだった。確か香月がスイカの代わりに葵に割られそうになったやつだな」

 「なにその話!?」



 総一郎からのキラーパスのおかげですっかり忘れていた記憶の蓋が開けられた。





 男子組がそのことについてやんややんやと話していると複数の女性たちがこちらへとやって来た。





 「わりぃ、待たせたな」


 



 水着、それは布の面積は下着と同等ながらも着た者を魅惑的にさせる魔法のアイテム。



 水着の女性、それだけで男子たちは心躍り、海に来た価値があると実感する。




 水着姿でやって来た女子組の面々はそれはそれは素晴らしいもので、男子三人はその姿に釘付けになっていた。





 まず、涼は引き締まったウエストとモデル並みのスタイルの良さがシンプルなビキニでさらに際立ってより一層美人に見える。



 次に、葵は現役女子高生で尚且つ現役の運動部員ということもあり出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいるという中々に素晴らしい身体つきをしていた。



 同じ現役女子高生ながらも、千鶴は肌が白くスラリと長い手足が目を引き、スタイルも良いので活発な量や葵とはまた違う儚げでミステリアスな大人の色気を醸し出していた。



 


 そして、最後に栞だが、



 「うーん………やっぱり栞ちゃんもいいねぇ」



 いつもは椅子に座ってパソコンと向かい合っているためあまり気付かなかったが、四人の女子組の中でダントツに、どことは言わないが、大きかった。




 普段あまり着飾らないどちらかと言えば地味な印象がある栞だがその正体はナイスバディの眼鏡お姉さんという驚愕の属性持ち。



 その姿に、男子三人は目を奪われていた。



 普段クールな総一郎も、なんだかんだ言って男の子なのか顔を赤らめて恥じらいながらもチラチラとみている。琳と翔馬の二人は言わずもがな直視である。



 「あ、あまり見ないでください……恥ずかしいですので……」

 「栞は相変わらずいいものもってんなー……少し分けろよ」

 「何言ってるんですか!?」



 心なしか、目のハイライトが消えかけている涼の隣で、千鶴がムニムニと無表情のまま栞の胸と自分の胸を比べながらこれまたどことなく憂いているようだった。



 そして葵は、



 「ふーん、先輩たちはああいうのが好きなんすねー」

 「えっ、あっ、いやっ、そういうことじゃなくてだな……」

 「そ、そうだ。断じてそういう気持ちなどない……」

 「いえー別にいいんですよー、薄々分かってたことですしー、男の子っすからねー」



 鼻の下を伸ばしている先輩二人にどこか不貞腐れながら自分の胸と栞の胸を比べていた。







 だが勘違いしないでほしい。



 千鶴も葵も、物はかなりのもので普通よりも大きい部類には入るのだ。




 だから決して落ち込むことはないのだが、悲しきかな。






 「ま、まぁほら! 折角海に来たんだしさ! こんなところで立ち話してないでさっさと行こうよ!」



 翔馬がどうにかして場の雰囲気を変えるべく若干引きつった顔で手を一回パンッと鳴らしてみんなに告げた、すると先ほどまで負のオーラを放っていたメンバーもパァっと顔色を変えて海へと走っていった。








 照り付ける太陽、涼しい風、そして日の光を反射して輝く青い海。





 夏はまだ、終わっていない。

番外編です、本編とは関係あるかもしれないですし、ないかもしれないです。


次回は番外編後半です。

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