試行錯誤② グリモワールとブラックボックス
このまま進めてもダメかな?「マーケット」から何か買ってみよう。
「魔導書などはどうでしょう。狂気に陥らない書籍もありますよ」
狂気に陥るの前提なんだ。
「最も有名な魔導書、死霊秘法は間違いなく狂気に陥りますから除外して……農政全書、美味礼賛、動物百科、この辺は大丈夫でしょう。」
これは分類大全とか経世済民とか続く流れだな、間違いない。
「よく分かりましたね、しかし、分類大全は中に『見ただけで狂気を招く一覧』がありますのでおすすめしませんよ。」
やっぱりあるにはあるんだ。……何でも『-ノミコン』って付ければ良いと思うなよ!上位宇宙!聞いてんのか!そしてどれも魔導書っぽくない。
「他には門外不出の巻物のコピー」
門外不出でもなんでもないじゃんか!
それはアレだ。きっと
『共振遠当て: 手を振動させて音波を発し、共振現象で離れた場所にある物体を破壊する。』
みたいな事が書いてあるだろ。ジョークオブジェクトだから真似出来ないんじゃないかな。
「QM〇、トー〇ョーグリモワールの筐体とサーバー」
欲しい。ノスタルジックな気分になる。
「アク〇ージュ全20巻、H×H全71巻、玻璃のマスク全83巻」
完結してない漫画じゃない?それ?ホントに魔導書関係なくない?でも購買意欲はそそられる。
「ライプニッツ著『プリンキピア』、ニュートン著『単子論』」
ううん?ライプニッツとニュートンって微積分学の大喧嘩した人だよね?著作が互いに逆だ?
んー、農政全書、美味礼賛、動物百科、経世済民は害がないなら買っておこうか。まだ始生代だから農政もないし動物もいないけどな!
「では購入します。操作は電子書籍に寄せていますよ。データは別途保存しています。」
まさかの脳に直接ダウンロードだった。後で読もう。
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「マーケット」から異世界の魔道具を買って、分解したら何か分かるかなーって思ったんだ。
「危険ですよ、マスター」
ってエイダが言うから、小規模隔離空間内でバラしてたら大爆発した。未知の部分がブラックボックスで、ブラックボックスに自壊機能が付いていたとか分かんないよ!怖え。
調べてみると、分からない部分を触ると爆発する。つまり逆アセンブルは出来ない。知らない知識に対して「マーケット」はしょっぱい。
知識書の類はあるが、狂気に犯されないグリモワールがなかなか見付からない。特に常時発動系、付与術、パッシブ、みたいな本が軒並み見当たらない。可算無限の中に無いはずはない。調べ方がおかしいのかも知れない。
「マーケット」には頭を良くする薬もある。買おうとしたらエイダが、
「頭は良くなりますがそこでエタりますし、平易に解説できないと読者減りますよ」
だって。うーん。平易な話にはしたいんだけども。宇宙再創世、どっかでやんないとダメかなあ。
agronomy:農学、作物栽培学
gastronomy:美食学、料理法
zoonomy:動物生理学
taxonomy:分類学
economy:経済学




