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拳銃密造少女  作者: SRF
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8月2日(日)「き も だ め し」

「おーい、起きて。外行くよ」

 脳内で眠る君を起こす。深夜2時にすまない。でも今しか行く時間がないんだ。だって、これから肝試しなんだから。

 昨日見に行った山の神社、あそこで肝試しする。これが銃作りと何の関係があるのかって?それはだな、試し撃ちの時もきっと深夜になるからだ。先に安全か確認したいのだ。


 第一関門、母親を起こさずに横を通り抜ける。家が狭い都合上、私と母の布団は側に並んでいる。震える足でお母さんの布団を跨いで行く。


 第二関門、キッチンの軋む床。軋まないよう靴下を履いて、抜き足差し足忍び足でゆっっくり歩く。ギシッという音が静かなキッチンに響き渡る。……良かったバレてない。心臓が持たない。


 第三関門、玄関のドア。音を立てないようゆっくり鍵を外し、ドアを開ける。その隙間から靴と自分の身を滑り込ませる。我が家は古いのでドアの閉まる音がうるさい。なので靴を緩衝材にして音を抑えるテクニックを使う。よし、行けた。


 深夜の外は静かで涼しく、見慣れない光景でそわそわする。すぐに神社の階段前に着く。野鳥の声や森のざわめきすら聞こえず、異様に静かだ。目の前で続く階段の先は、真っ暗で何もわからない。


 だが恐怖より好奇心のほうが勝っていた。スマホの明かりを頼りに暗闇の中を進む。いつもより長く感じられる階段を登りきり、とうとう鳥居まで到着した。


 勇気を振り絞って鳥居をくぐり、参道を歩いてみる。変な狛犬と獅子、無駄に広い敷地。そして廃れた拝殿。昼間の神社と何も変わっていないことに安心する。

 せっかくの肝試しなのだ。ここでかごめかごめを歌ってみよう。神に舐められたくないので、震えを誤魔化すように大声で歌う。音がよく響いた。


 何も起きない。野生動物も来ない。安全と確認できたし帰ろう。参道を引き返し鳥居をくぐる。階段を駆け抜け、家へ走った。


 そして玄関のドアを潜り抜けようとしたその時、遠くから鈴の音がした。


 瞬間、恐怖がどっと込み上げてきた。家に帰るなりすぐさま布団に潜り込む。目と耳を塞ぎ南無阿弥陀仏を念じまくった。これにて七日目の報告を終了する。

 

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