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拳銃密造少女  作者: SRF
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16/30

8月8日(土)「発射よーい」

 「そろそろ行く時間よー準備して〜」

 母に呼ばれる。今日はワクチンを打ちに行く日だ。髪を整え、母が指示した服を着る。


 小児クリニックに入る。懐かしい消毒の匂いがする。受付を済まし、小部屋に案内される。

 注射されるのは数年ぶりで、どんな痛みだったかすっかり忘れてしまった。とんでもなく痛かったら泣いてしまうかも。


 看護師のおばちゃんがやってきた。

「失礼します〜ワクチンは1回目だったかな?」

 はい、と答える。

「筋肉注射だからね〜痛くないわけではないけど大丈夫だからね〜」

 え、こわいって!!


 二の腕に注射針が入る。ぶたれる時とは違い、一箇所にだけ鋭い痛みがする。注射ってこんな感じだったなぁと懐かしくなる。

「終わりです〜あとは30分間安静にしていて下さいね〜」

 あっという間に注射が終わった。夢で刺殺されたときより全然痛く無かった。夢の方が現実の痛みに勝っているようだ……。


「それじゃあお母さんは買い物行ってくるから、先に帰ってなさい」

 と、お母さんが言った。これはラッキー。お母さんがいない間に銃作りを再開できる。


 以前買ったビーズを使って、発射に問題がないか確かめる。銃口となっているパイプの直径は12ミリ。ビーズは10ミリなので絶対に通るはずだが、何故か入らない。


 どうやら銃口が歪んでいて弾が入らないみたいだ。無茶な切断をしたせいだろう。ペンチで歪んでいる部分を掴み、元に戻そうとしてみる。ビクともしない。次々にレンチやハンマー、よく分からない工具を突っ込んでみるが効果なし。


 良いことを思いついた。バーナーの安全ロックを外し、何もないところに向けて数回着火する。銃身のパイプはアルミ合金なので、熱で柔らかくなるのだ。

 ペンチを突っ込み、歪みを戻す。楕円形に歪んでいた銃口が、円形にほんの少し近づいた。何度も何度も、温めては全力で歪みを直す。


 数分格闘したのち、銃口にビーズを入れて試してみる。バレルの中でコロコロ転がる音が聞こえる。やっと弾を射出できるようになった。そう安心した途端、めまいに襲われて倒れた。

 全身から汗びっしょりで暑い。疲れ切ってもう動けない。でも、すごく楽しかった。では十三日目の報告を終了する。お疲れ様でした。


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