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田舎のおばあちゃんの家の話  作者: マオ・ウミ


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第1話 人感センサー

 おばあちゃんの家は結構な田舎にある。

 ぽつんと一軒家ではないけれど、近所にはだいぶん空き家が増えてきているらしい。

 ちょっとした森と、田圃や小川が周りにあってこれぞ田舎!っていうイメージそのものだ。


 子供の頃は、夏休みの間、おばあちゃんの家で過ごしていた。

 田圃を渡ってくる風は気持ちよく、クーラーなんて必要なかった。

 もう亡くなってしまったけど、おじいちゃんに近くの森でカブトムシやクワガタの取り方を教えてもらったものだった。

 その森の近くには墓地があってそこだけ空気が違って、昼でも近づきたくない場所だった。

 でも、お盆にはちゃんとお墓参りにも行ったし、迎え火、送り火なんかもした。ご先祖様あっての自分だしね。


 夜はカエルの声や虫の声がやかましいくらい。

 道路の街灯もなくて、夜道は怖いな~って思ってた。

 そのおかげもあってか、自分の住む町では星なんて数えるほどしか見れなかったけれど、ここに来ると天の川がとっても奇麗に見えた。流れ星もたくさん見れて感動したものだった。

 そんな、思い出の詰まった場所だ。


 あれから何年も過ぎ、おばあちゃんの家のあたりも物騒になってきて、熊や猿が出没するのは当然のようでニュースにはならなかったようだけど、空き家を狙った泥棒が頻繁に出るというニュースがあって、見るとちょうどおばあちゃんの家の近所だった。

 自分はおばあちゃんの家が心配になってきて、電話をしたが、


「心配しなくていいよ」


 というばかり。


 僕はやっぱりほっておけなくて、防犯のために人感センサーのLED照明と監視カメラを取付ける為に夏休みを利用して出かけることにした。


「おばあちゃ~ん、久しぶり~!」


「あれ!あんた、久しぶりだね~元気にしてた?」


「うん。おばあちゃんも元気そうでよかった!」


「あんた、今日突然どうしたんだい?」


「うん、最近ここら辺も物騒だって聞いたから、おばあちゃん一人暮らしだから心配になって・・・」


「ありがとね~。たしかに近所の人も、どんどん町の方に引越していってしまって、寂しくなってね~」


「そうなんだ。でね、おばあちゃんの家に誰かが来たりしたら全部録画したり、遠くからもネットで確認したりできるようにしに来たのさ」


「へ~、便利なものがあるんだね~」


「それと、暗い時に、人が近づいてきたら自動的に玄関に明かりがつくようにしておくね」


「へ~便利なもんだね。暗い時、鍵探すときに便利そうだね。でも電気代がかかりそうだよ?」


「そこは大丈夫!太陽光パネルも一緒に付けていくから大丈夫だよ」


「今どきのは、そんな風になってるんだね。」


 おばあちゃんと話しながら、どんどん作業を続けた。

 お昼は、久々におばあちゃんの素麺を食べさせてもらった。美味しかった~

 お昼ご飯も食べて、夕方までに一通り、作業を終えることが出来た。

 スマホと監視カメラの接続も確認OK!

 玄関の人感センサー付きの照明も動作確認OK!

 全部の作業終了だ!


「おばあちゃん、作業終わったから、帰るね!今度は遊びに来るからね~」


「はいはい、今度遊びに来るときは彼女でも一緒に連れておいで」

 うっ、痛いことを言ってくる・・・。


「でもね、あんた。人が近づいたら、明かりがつくのは、この辺にもずっと昔からあるんだよ」


「ウソだ~そんなの見たことないよ~」


 おばあちゃんはそっと森の方を指さした。

 その指の先にあるものを見て僕は息をのんだ!


「ほれあそこの墓地。真夜中に人が近づいたら、ぽっ、ぽっって灯りが着いて足元を照らしてくれるんじゃよ・・・」


 ふっと風が通り抜けた。

 玄関のセンサーが何かに反応したのか灯りがともった……。


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