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オスカー様の胃袋つかんでみました 1

 


 私が王太子妃となって約1年

 正直ヒマ

 妃教育は婚約者時代から受けていたので、もう私に教えることはないらしい

 特に私がやる仕事もないのでとても時間があく

 だから王宮の図書館にある本を読んだりもしてきたけど、さすがに1年本を読むだけだといい加減飽きてくる

 いや、色々な本があって面白いんだけどね、生粋の読書好きならこの状況は喜ぶんだろうけど、たしなむ程度の私にはもう無理

 かと言って、私は王宮外に出ることを許されていない

 ……誰にか?

 わかっているでしょ

 オスカー様にだよ


 そこで私は思ったの

 王宮外に出てはいけないのなら、王宮内でできることをやってしまおう、と

 記憶が戻ってからずっとやりたいことがあったの

 でも、立場的に許されなかったからやらなかった

 今の立場なら許されるのかっていうと、そういうわけでは無いのだけれど、暇だからってゴリ押ししたら許されるかもしれない

 私がやりたいこと、それは


 お菓子作り!


 この世界にあるお菓子は全て洋菓子で、しかもバター味しかないの

 紅茶はあるのに紅茶味のものは無い

 チョコレートはあるのにその味のものはない

 バター味でも充分美味しいんだけど、どうしても物足りなさを感じてしまっていたから作りたかったんだよね

 でも貴族が料理をすることはあまりよく思われていなかったから料理人に頼んでみたのだけれど、なぜそんなことをしたいのか、が理解されなかったし、わがままを言って作ってもらったけれど、その……微妙だっから自分で挑戦したかったんだよね


 ということで


「オスカー様!」


 都合よくやってきたオスカー様に声をかけた


「どうしたの?」


 よし、今は機嫌がいいぞ〜


「オスカー様、お願いがあるのです」


 オスカー様の機嫌が悪くなる前に話してしまいたい!


「私、とてもヒマなのです

 王宮外にも出られませんし、ずっと本を読んでいるのにも飽きてしまいました」

「外に行くことは許さないよ」


 ……そんなことは言っていませんが?

 食い気味に言われた予想外の返事に驚いて黙り込んでしまったらオスカー様の機嫌が悪くなり始めたので慌てて話を続けた


「外に行く気はありません!

 その……お、お菓子を、作りたいのです」



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