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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
漆ノ章 ~PROJECT XX~

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748/879

chapter748 新たなるチカラ

 ******



 ユウナの構えは中々様になっている。


(確か……得物はロングソードやブロードソードと伝え聞いてましたが……)


 それをマリアはちゃんとわかっている。


(もしかしたら、刀剣系は大概使えるのかもしれませんね)


 刀剣と言っても種類は様々であり、剣道とフェンシングが全く違うように、使い方も違う。

 

(そして、最大の問題は――あの冥刀のチカラですね)


 マリア……というか冥刀と関わる者や、生命反応に敏感な者は相手の武器が冥刀かどうか、なんとなくわかる。

 だからこそ警戒しなければならない。

 強化、属性、次元、概念etc。

 何でもありなのだから。


 警戒するマリアへユウナはこう言う。


「そこまで警戒しないで良いよ。この子はかなり厳しめで今はあまり使えない」

「そうですか……」


 嘘は言っていないようだが、それで警戒を解くなんてもっての外。


「それに能力だって補正中心だ」


 補正中心。

 つまりは筋力や瞬発力といった身体能力の強化が主。

 派手さがないので、低く見られがちで、オークションの値段も冥刀としては低くなる

 だが、熟練の戦闘者は知っている。人によってはそれが鬼に金棒となり、ドエライ事になる事を。


「……」

「それを言って油断しないのは流石」


 そう言って、ユウナは踏み込む。

 冥刀の補正で今まで一番早い!


「!?」

「ほら入った」


 レイピアでの突き。

 それを辛うじてパイルバンカーを盾にして防ぐ。


「貫けないか……。なら」


 連続突き。

 しかも同じ場所を狙うのではなく、先程の鉈攻撃と同じように、隠せない場所を狙いに行く。


「く……」


 体に穴が空いていくマリア。

 どうにか隙を付いて拳を打ち込もうとするが、そんな隙がない。

 しかも先程の先程の戦法を警戒されており、深くは突き刺してこない。


(失血を狙いに行く気ですか)


 思考しながら、目線を移す。


(やはりこれでは不利ですね……)


 【カズィクル・ベイ】は大型のパイルバンカー。

 当たれば一撃で殺せるだろうが、当たらない。

 大型重量武器の宿命。

 ならば……。


「仕方ありません……」

「何がだい?」

「これ最初に見せるのは、サク様にする予定だったのに」


 その言葉と同時、巨大なパイルバンカーが二つに別れて縮小する。

 あっという間に杭が付いた籠手のようになる。


 これが、マリアの手札、冥刀の変形機構の応用だった。

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