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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
漆ノ章 ~PROJECT XX~

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725/847

chapter725 完璧勇者



「サク、拷問(仕事)も終わりましたし、一杯やりませんか?」


「宅飲みですけど、良い酒とおつまみが手に入ったので」


「ではどうぞ。……良い飲みっぷりですね。サクは酒が強くてありがたいです」


「ディアンも、ヴィーも酒が弱いので、飲みに誘っても来てくれないんですよね」


「来たとしても、ディアンは急患があるかもしれないって、」


「ジュースやお茶しか飲まないですし、ヴィーは缶ビール半分でトマト色」


「なのでつまらないんですよね。アルハラはしたくないですから」


「え? した奴を水攻めした? アハハ確かにそうですね」


「それはともかく、何か話をしましょうか。何か話題あります?」


「勇者についてですか? そういえばサクは異世界出身だから知りませんでしたね」


「良い機会だから話しましょう」



 ******



「昔の話です。叢雅一門が死んで数十年後。世界は乱れていました」


「好き勝手に振舞う人達のせいで。治安は最悪、まさに弱肉強食」


「毎日誰かしら死んでいく日々」


「そんな日々をどうにかしようと立ち上がったのが一人の女の子」


「まだ七歳にもならない女の子。暮らしていた村を定期的に襲ってくる盗賊団を」


「倒してくると言って、剣を片手に出掛けたそうです」


「普通だったらその少女は、あっけなく死んだでしょう」


「でも、その少女がいなくなってから、襲撃がぱったり止んだそうです」


「まさかと思い、村人達が見に行くと、そこには盗賊団の骸があったそうです」


「そこから快進撃は始まりました。」


「人を、団体を、国すらも相手取っても勇者は勝ちました」


「弱気を助けて、強きを挫く。正に物語から出て来た英雄」


「仲間も出来て、順風満帆な快進撃。正に常勝」


「持っていたチカラも勝利を約束するもの。人々は絶望の中で希望を見出しました」


「でも、終わりが来たんですよ。あまりにも完璧で余りのも凄すぎた」


「だからこそ、妬まれ、恨まれ、死を懇願された」


「あるカルト教団が、勇者の仲間すら引き込んで、死に追いやったんです」


「そうして仲間に裏切られ、罪を着せられ、公開処刑と相成ったそうです」


「しかも酷い事に、彼女の家族や村の住人すら、連座で殺したそうです」


「そうして、彼女はこの世を恨みながら死んだそうです」


「しかも……、あくまで噂なんですけど」


「その魂と死体はその教団に使役されているそうですよ?」


「……せっかくの酒が不味くなりました」


「謝らないでください。話したのは私なので」

【後書】

(#ー#)<……。


(㈩*㈩)<……。


(#ー#)(㈩*㈩)<……。


(・▽・)<何ですか?


(#ー#)<何かお前よく出ているな。


(㈩*㈩)<ちょっと出すぎじゃない?


(・▽・)<そういう事もありますよ♪


(・▽・)<それに……サクがああなったのは私も何割か占めてますからね。

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