表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/28

雨のスクランブル

挿絵(By みてみん)

信号が変わっても、黒瀬透真は渡らなかった。


背中を人が流れていく。

傘の先が肩に当たる。

誰かが小さく舌打ちする。


それでも、足が動かなかった。


交差点の上に吊られた大型ビジョン。

そこに映っていた白い文字が、妙に引っかかったからだ。


自由。

成長。

本質。

多様性。

心理的安全性。


どれも見慣れた言葉だった。

仕事でも、会議でも、SNSでも、何度も見た。


なのに今夜は、どの言葉も、妙に薄く見えた。


そのときだった。


「自由」の文字の端が、ぺり、とめくれた。


透真は目を細める。


雨に濡れたポスターみたいに、文字の表面が剥がれている。


剥がれた裏に、白い何かがいた。


透真

「……は?」


通行人

「すみません、通ります」


透真

「あ、すみません」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ