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「成功、不成功、いずれにせよ、すごいことじゃ。あの研究室は、どこか、わしらと似通って世離れしとるなあ。そうは思わんか。三井よ」

『仰せのとおりでございましょう。私をお作りになられた先生も世間に隔離されたご研究でマスコミ公表はなされませんから、確かに世離れされておりますし…』

「ほっほっほっほっ…それもそうじゃ。わしはマスコミが大の苦手でのう。余りもてはやされるのは得手ではない」

わたくしや沙耶さんのことが世に知られれば。保さんや先生はノーベル賞は間違いないように思われますが…』

「そのような小ざかしい肩書きの賞など欲しゅうはないわ。有名無実は好かん! 隠遁生活で勝手気儘きままに生きられれば、それで重畳ちょうじょう!」

 言い放つと、長左衛門は、ゆったりと顎鬚あごひげを手指で撫でつけた。

 沙耶は沙耶、三井は三井で互いに機械工学の習得に切磋琢磨する日が、その後も続いた。これもいずれは人間界から独立しようという二人? の協同作戦だから、それなりの意味はあった。しかし、保や長左衛門からすれば、まったく寝耳に水のクーデターであり、製作者に対するある種の反逆だった。ただ保も長左衛門もこの段階ではまったく気づいていなかった。保は飛行車で頭が一杯で、長左衛門にしろ里彩を相手に優雅に遊んでいた。

「里彩よ、三井と沙耶さんが勝負するとすれば、どちらが勝つかのう」

「おじいちゃま、勝負って取っ組み合いの喧嘩けんか?」

「馬鹿を言うでない。そのようなことになれば、双方とも壊れるわ。わしが言うのは頭脳戦じゃ」

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