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 すでに暑い夏がやってきていた。この前、メンテナンスをしたときは梅雨だったが…と、保は、ふと思った。夏休みに入れば子分の里彩を連れ、怪獣長左衛門が上陸することが予想されたが、エアカーのキャド(コンピュータ設計支援ツール)に忙殺され、保はすっかりそのことを忘れていた。さらに子分は増え、三井も加わっていることも…。 沙耶が簡単にプログラムを組んでいく。背景の黒いPCパソコンスクリーン画面には白い英文字や英数字が並んでいき、保が呆気にとられているうちにエンターキーが叩かれてアスキーファイルが立ち上がった。エアカーの骨格を現す三次元の具体設計画面がCGコンピューター・グラフィクスでリアルに浮かび上がり保の目を釘づけにした。

『これでいいかしら…。あっ! 冷やしたミックスジュース持ってくるね…』

「ああ…。沙耶、これさ、どこで習ったんだ?」

『それ? …この前、プログラミングの本を読んでたから』

 沙耶が読めば、すべてを記憶データとして蓄積し、応用可能に出来ることを、ついうっかり保は忘れていた。沙耶と人との根本的な違いだった。

「そうだったな…」

『えっ』

「いや、なに…。沙耶は超人だったからな」

『そう。私はアンドロイドだからね。作った保が忘れてるのも、どうかと思うけど』

「ああ、済まない。で、茨城の方はどうなんだ?」

『お蔭さまで、あと少しで私の出番は終わり。余り長居すると地元の人に怪しまれるし…』

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