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「おはようございます!!」『おはようございます』 

「孫がいつもお世話になっております! 私、祖父の長左衛門でございます!」

「…いえ、こちらこそ…」

 但馬は長左衛門の威勢のいい声に、たじろぎ、委縮して立ち上がっていた。じいちゃん、いらんこと言うなあ…と保は苦笑いした。

「まあまあ、そう気にされず…」

「はあ、どうも…」

 但馬は長左衛門に促され、ふたたび座った。完全に主客転倒である。客に席を勧めるのを忘れてしまっている。

「おはようさんです」

 偶然にしては上手いタイミングで、そこへ後藤がアフロ頭を揺らせ、ドタドタと入ってきた。但馬を助けた形だ。

「うわぁ~~、今朝はえらい賑やかですなあ」

 後藤は保達を見て無遠慮に言い放った。歯にきぬきせぬ、とはまさにこの男のことだ…と保は思った。

「おはようございます。孫がお世話になっとります!」『おはようございます』

「いやぁ~。…まあ、おかけやして」

 応接セットを片手で後藤が示した。但馬は、そのことにやっと気づき、視線を下げると頭を掻いた。

「ふぅ~、今朝は混んで困ったよ。おやっ! …」

 いつも最後に入る山盛教授がドアを開けた。

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