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 それから一時間が経過し、チップの交換は無事終わっていた。すっかり疲れた保はバスルームで浴槽に浸かっていた。

━ なんでも屋か…。ボランティア活動なら問題はないだろう… ━

 湯霞ゆがすみの向こうに沙耶が懸命に動く姿が、ふと浮かんだ。むろん、脳裡に、である。俺だけの代役から皆の代役へと沙耶の活躍の場を広げられれば・・と思えたのだ。そして、中林が言った多職種人材派遣業とは少し違う大まかな構図が保の胸中に描けつつあった。ただそれは、多職種人材派遣ボランティアといった漠然としたもので、コレ! と決めつけられないおぼろげなものだった。

━ さしずめ俺は沙耶の部活マネージャーだな… ━

 保は顔へジャバッ! と両手で湯をかけると浴槽から出た。保が部活と思えたのは、沙耶のもうけ抜きのスケジュールや機器メンテナンスが、どこか学生時代を思い出させたからだった。

 バスルームを出ると、いつもの新婚気分が味わえる。保はこれが目的で沙耶を作った訳ではなかったが、深層心理にはそんな部分があったのかも知れない…と思えた。沙耶のロールキャベツは絶品で、ワインが口にみて美味かった。

『どう?』

 誰が見ても笑える厚化粧を一端、落とし、軽い薄化粧を施した沙耶が現れた。学習システムが機能したのか、今度は違和感がなかった。

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