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『私は出ていいのよね?』

「ああ、いいけど、もう一度、設定を詰めておこう、沙耶は俺の友人である馬飼まがい商店に勤める中林の従兄妹と…。そこまでは、いいよな?」

『ええ…。問題は友達の従兄妹が、なぜ保のマンションにいるのか? ってことね』

「そうそう。中林に訳ありの理由が出来て、俺が沙耶を預かってるって寸法だ」

『かくまってもらえるのは、お前しかいない・・と泣きつかれた…』

「うん! いい、設定だ。で、当分の間、シェアしてるってか?」

『そんなとこかしら…』

「よし! それでいいだろう。詳細をかれれば」、お前は黙ってろ。俺が対応して言う。それと、とくに里彩には注意しろよ。子供ながら、どうしてどうして、なかなか手強ごわい」

『おしゃま、なんだ』

「ああ…。なかなか知恵が回る長左衛門の有能な手下だ」

 保は、またニタリと笑った。ある種、対峙するときを密かに楽しみにしている感がなくもなかった。

『とにかく、私と保の関係設定はOKね』

「…だな、一応。しかし沙耶は突飛な行動をするから困るよ。今日なんかも体育館へ急に現れたからな。ああ、それに、なぜ俺達の車を追い越した!」

 保は思い出したように怒れた。事前に注意したにもかかわらず沙耶が従わなかったからだ。

『ごめん…。なぜなんだろう? 自分でもよく分からないわ。私は保が言ったことを守ろうとしたんだけど…、身体が突然、逆方向に動いたの。たぶん、予測システムが何かを察知したんだと思うわ、そのルートを行けば危険だと。事故か何かじゃないかしら』

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