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「どういう?」

従兄妹いとこよ。っていっても、保の従兄妹じゃなく、馬飼まがい商店の中林さんって設定』

「ああ、中林か…。中林なら、お前のことは知ってるから大丈夫だが…。マンション管理人の藤崎さんにはどう言う? また違うってか? 今度は言えないだろ、さすがに。俺の従兄妹じゃなく、友人のってか? 二度目だぜ? おかしいだろ」

『大丈夫よ、あの管理人なら。どうでもいい話って考えてるから』

「お前の音声認識システムが出した答えなら、そうなんだろうが…。まあ、言ってみるか。ここの連中は?」

『研究室か…。タイミングを見て、そう言ってよ』

「えっ? そりゃないぜ。もう少しいいアイデアくれよ」

『分かった、考えとく』

「じゃあな…」

 保は携帯を切った。いよいよ来襲か! と、保の心は急に不安感にさいなまれた。しかし、研究室では心配顔は出来ない。保は室内へ戻ると、何食わぬ顔で自席に座った。

「岸田君、じいさんが上京したのか?」

 山盛教授が唐突にたずねた。

「はっ? ええ、まあ…」

「ここへも一度、お見えになったよな。豪快なお方だった。なにせ今どき、ステッキに羽織袴はかま山高帽姿だからな」

「私も、いつぞや、エレベーター前で…」

 教授には必ず話を合わす講師の但馬が、小判鮫のように話に乗った。

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