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それは、沙耶の定義づけが三つのパターンに分かれているということだった。長左衛門には彼女、マンション管理人の藤崎には妹、そして研究室の三人には従兄妹と言ってある。これがショートして、三者の内の二者が出食わす場面になったときを考えれば…と、保はゾッ! とした。この問題は、早いうちに踏ん切りをつけねばと保は思った。 

『あっ! パスタが冷えてるかも…。お腹すいたでしょ?』

 沙耶に言われ、保は俄かに空腹感に気づいた。マンション管理人の藤崎の出現で、ランチが中断していたのだ。保は沙耶に促されてキッチンへ戻った。

「しかし、お前の存在は、ややこしいよな」

『そうね。確かに…』

「? って、俺が言おうとしていることが分かるのか?」

『もち、よ…』

 沙耶の自動認識システムが作動したのである。感情システムの中の一つの機能で、相手の言動を聞き、その者が思っていることや言動の真意を推し量れる抜群のシステムだった。

「ああ、そうだ…沙耶には分かるんだった」

『ええ…。まず藤崎さんの話を変えればいいんじゃない』

「…ってことは、俺とお前の関係は?」

『妹じゃなく従兄妹ってことで…。それで研究所の三人の話と、まず統一できるでしょ? で、問題は怪獣よね』

「じいちゃんか…」

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