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 あいつは、俺の代役で都合よく動いてくれるから、まあ今回の作としては上出来だろう。岸田 たもつは、部屋中に溢れ返った機械部品の鉄屑を律儀に片づける新作アンドロイドを横目で見ながら、腕を組んで一人、悦に入っていた。

『ゴシュジンサマ、カタズケガ、オワリマシタ』

「ああ、ご苦労さん。止まっていていいよ」

『ワカリマシタ。ヤスマセテ、イタダキマス』

 プログラムした言語が、どこか秋葉原のメイド喫茶女店員に似ているぞ…と思え、保は部屋の片隅へ静止した新作アンドロイドの肩に片手をかけながらニンマリと笑った。しかし次の瞬間、俺は変態かっ! と自問する気持が芽生え、慌てて素の顔に戻した。よく考えれば、プログラムしたのは自分なのだ。

 この男、根っからの機械好きである。高専でテレビ大会出場用メカを作ったこともあった。そして、編入した工学部を卒業後、助手を続けるかたわら、アンドロイド製作に全エネルギーを傾注した。それが災いしてか、「君ね、…もう少し力を入れてもらわんと、僕が困るんだよ!」と、お付きの山盛やまもり教授から叱責されたことも多々あった。だが、そんなことは左の耳から右の耳へと聞き流し、保の頭は帰った後のメカの続きを絶えず考えていた。


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