いざ、取り引き!!
お久しぶり?です。
ついにここまで…
やっとだ(泣)
次話はどうなるんでしょう…←オイ
朝。比成学園、正門。
「準備は出来たな」
首領の言葉にこくりとメンバーが頷く。
今回の事は、二度とあるチャンスでは無いだろう。
あのウィルの保証付きの人材。そして、嘘では無いという事を確かめるために、六人の写真を送ってもらった。
その写真の人物達の面々は、確かに豪華だ。
首領はと言えばお目当ての琉峡がいたのを知った途端、日の丸のセンスを両手に持って踊り出した。そしてミマリアも踊り出した。それについては謎だ。
名波財閥の双子。
地位も名誉もある、日本だけで無く世界からも注目されている二人。
兄、名波 憂麻。
ドS要素満載の美男子。このメンバーの中で一番の長身で、意外に不器用な所あり。それが母性心を煽るようで、二十代から三十代の女性にモテる。当然ながら男にもモテる。
弟、名波 麻矢。
兄とは違い、しっかり者。長い髪は両親の趣味のせい。美男子なのは兄同様、父同様。優雅な物腰で、とても優しい。口下手な所はあるが、頼れるお兄様気質。当然ながら男にもモテる。
父も母も武道家の投坂兄弟。
兄、投坂 至軟。
合気道の有段者。珍しい青髪だがれっきとした日本人。物凄い節操なしで、至軟の後ろには裸の男が大量発生状態だったがとある人物に惚れて改善された。(それが誰だかは分からない)見てくれは、言うならば女性の様な綺麗さを持っている。節操なしでは無くなったが、かなりの遊び人。そのくせ勉強はピカ一で、比成学園創立以来の天才と言われている。
弟、投坂 琉峡。
空手と合気道の有段者。空手の全国大会で二年連続優勝と実力は兄をも上回る。その可愛いらしい容姿で何度かテレビ出演を果たしている。しかし容姿とは裏腹に本物の強さを持つ事から比成の猛者姫が二つ名。
スポーツ万能の砕楽家。
唯一関係がいとこ同士な二人。
年上の砕楽 類香。
バドミントン界では知らない者はいない程の腕前。大会で見事全国優勝を勝ち取り引退。ふわふわとしたムードメーカーで、いつも女神のような微笑みを浮かべている。努力家で、比成学園現在中三の首席。
年下の砕楽 領可。
暇になると人のいたずらに走る困ったちゃん。陸上部の長距離専門。大会では四十度近くの熱を出したくせに周囲の反対を押し切って出場。当然の様に全国優勝し、人々の度肝を抜いた。生脚がとんでもなく綺麗で、領可の脚を拝む為に大会を見に行く者が多数いるらしい。
「まぁ、私も見に行ったけど、あれはたまらないわよ」
「行ったんかい!!!!」
これらの情報は全てミマリアのもので、何故そんなに詳しいんだと聞いたら
「みんな私の下僕候補に上げてるからよ」
当然の様な顔をしてにやりと笑うミマリア。
あぁ、だから踊り出したのか。
「ルルィ、これだけの面々を集めたって事は、あなたの兄さん本気よ。本気であなたを取り返そうと思ってる」
「うん、私も思う。いっそ侯爵じゃなくてハヤキが好きだから私は帰れないて言おうかな……」
「うわー……オレお兄さんに殺されそう……」
あの人、無駄に綺麗だから怒ると迫力あるんだよなぁ……。
ルルィをさらった後、ミマリアとウィルの様子を見に行った時の事を思い出す。
そして。
さぁっ……と血の気が引いた。
めちゃくちゃ、怖かった。オレ、オーラだけで人って殺せるんだって思ったもん。
「とにもかくにも、七時まであと少し。ルルィはこちらに置いたまま、彼らをさらう。本当に、準備は良いな」
日の丸のセンスをパチリと閉じる首領。
その首領と腕を組んでこくりと緊張気味にうなずくユリ。
彼らに早く会いたくてうずうずしているミマリア。
ウィルに合わせる顔がないと若干顔面蒼白のハヤキ。
いざ、取り引きの場へ――。