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愛歌~アイノウタ~ (文化祭編)  作者: 遊斗
予想外過ぎる文化祭
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ダメダメ組織☆

七時きっかり、豪華過ぎる位に豪華な正門へ、日本人形のような髪型の長身の女性が迎えに来た。



「はじめまして。比成学園の生徒会長を勤めます、今日はあなた達の案内役をさせていただくので、お見知りおきを」



どうやら彼女は、女性では無く女の子の部類らしい。大人びた顔立ちや長身な事、制服を着ていない事から既に成人しているものかと思ったが。

それにしても、何故メイド服なんだ?



「わっ、美人さんっ……」



若干百合要素のあるユリが頬を染めてうっとりとする。

やっぱりユリだけに百合?



……すみません冗談です。

「首領のリソルだ。早速だが案内を頼むぞ」

「はい、こちらへ」



















まだ生徒は来ていないけれどバレると困るので、念のために裏道を通ります。

あまり抑揚の無い声でそう言う会長に付いてきているのだが……。



これが……


裏道……?!



いや、これで裏道?!!!

信じられん、流石金持ち学園。

何かもう、オレの知らない世界だ。



そんな事を考えている内にこれまた豪華なエレベーターがでーんと立ちはだかる。黒白統一のシンプルなデザインだが、やはりとてつもなく綺麗で。



ユリがオレの隣で口をぱくぱくしている。

多分、オレも似たり寄ったりな表情をしているのだろう……いや、絶対。


ミマリアは相変わらずにやついていて、首領はいつものヘラヘラ顔をきちんと抑制していた。



ルルィは……、オレのガラガラ引きずるばかでかいキャリーバッグの中だ。


ポーンと音を響かせてエレベーターが止まる。

どうやらここは建物の最上階らしい。窓から見える外には少し遠くに兄弟校の比等学園が見える。

掘り出し物、あそこにもいそうだな……。



「こちらです。どうぞ」



会長がぎぎぃっと両開きのドアを開け、導かれるまま中へと入ると、そこには麻酔か何かで眠らされているらしい六人の少年が。



ミマリアがゴクリと喉を鳴らすのが微かに聞こえた気がした。

ちらりと伺い見ると瞳をきらきらさせている。

何するか分からないから怖えぇ……。



「彼らは強力な麻酔で眠っています」



隣の部屋のドアの影から綺麗な顔立ちの男性とウィルが顔を見せる。多分あっちが理事長なんだろう。



「好きにどうぞ。しかし、その前にルルィを返して下さい。そのキャリーバッグの中なのでしょう?」

「……分かった。ここに置くから、二人はそこを離れて」



むろん、オレはルルィを手離す気はさらさら無い。

愛しの彼女だし。

事が解決したら交際すれば良いって?

いやいや、あのおっかない兄さんがオレを受け入れると思う?マフィアだよ、専門人身売買だよ?


無理だって……。

そもそも侯爵が怒り狂うって。うわ、侯爵も綺麗だからな……ウィルと侯爵に挟まれるなんて……おっかねぇええぇ!!



内心荒れまくりつつ、お互い警戒しながらそれぞれ交換する“者”から離れてる。そしてゆっくりゆっくりと目的の者へと近づく。



すれ違う時――。




すぅ、とミマリアが動いた。それは全く疑う時間すらも与えない、迅速なもの。



「っ、く!!」




あっさりと捕まってしまった“比等”は苦痛の声をもらした。




「あら嫌だ。私達が気付かないと思った?それにしても綺麗ねぇ」



どうやら比等は革張りのソファーの裏に隠れていたらしい。


だが。




私達……か。


オレ、全く気付かなかったんだけど……。

さ、流石ミマリア様。




「二人とも、ごめんね。オレ、足引きずっただけみたい。オレの事は気にしないで。簡単に死にはしないよ」



それでも直ぐに余裕を取り戻す辺り、経験をした事があるのだと理解する。




「っ比等さんっ……!!そんな事言わないで、下さい。悲しいから……っ元と言えば、私のせいです。……そうだ、人質を私と交換して下さい!!」

「いゃぁよ。あなた、武術かじってるでしょ。それにそんな綺麗な顔で近付かれたらこっちがたまったもんじゃ無いわ」



確かに。オレ、既にくらっときてるもん。

危険だ。

合わせる顔無いし。



「ウィル……。ありがとう。君にそう言われると、凄く嬉しい。でもね?ウィルが傷付くよりオレが傷付いた方がオレは良いの」

「良くないです!!あなたが傷付いたら……私は、傷付けた人を許しません。きっと……殺めてしまう」




あれ?




「ウィル、ありがとう……愛してるよ」

「比等さん、私もです!!」



あれぇ?ナニナニ、何があったの、この二人。




「ウィル!!」

「比等さん!!」





ええええ!!

どうしよう?




助けを求めるようにミマリアを見るが、


駄目だった。


忘れてたぜ。




ミマリアが。



腐女子どころか貴腐人の領域だって!!!!




彼女は、それはそれは嬉しそうに瞳をキラキラさせてよだれが垂れそうなのを我慢していた。




そうだっ、ユリは?









………………駄目だ。



ユリは、先程の生徒会長に攻略されてしまった。




「ユリと言うのか。可愛いな」

「はぁぅ、花梨おねいさまぁ……」

「よしよし。可愛い可愛い。ちゅーしてやろう」

「おねっ、おねいさまっ」











……首領は?


そして首領は。

首領は。





「テメェもう死ねっ」



ルルィに痴漢行為をして蹴り飛ばされていた。




駄目じゃんっ、この組織!!!!


駄目じゃん!!

と自分でも突っ込みまくりました。

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