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愛歌~アイノウタ~ (文化祭編)  作者: 遊斗
文化祭までの日常
14/51

麻矢×類香★

「あ、麻矢。ただいま」

「おかえり。今日はさんざんだったな」

「全くだよ…」

はぁ…とまたしてもため息が零れる。本日3回目…。オレ、相当疲れてるのかも。

「類…」

「ん?」

「おいで…。疲れてるんだろ?癒してやる」

どうやら麻矢には全てお見通しらしい。ここは好意に甘えておこうと思った。

麻矢の傍へ近寄ると、ぐいっと抱き寄せられる。

イスに座っている麻矢の足の上に抱っこされる状態で、少し恥ずかしいけど…、でも本当にこうしているだけで癒されてしまう。

皆には内緒だけれど、この二人はとっくにできていた。

頭を麻矢の胸元に寄りかからせて、ぎゅっと抱きしめる。そうすると、抱き返してくれた。

それが凄く嬉しくて、もっともっとぎゅっと抱きしめると、顎を持ち上げられて今度は唇にキスが返ってくる。頭を押さえ込まれて深いキスとなってしまった。唇の端から唾液が滴るのにも構わず、口の中に舌を押し込んでくる。

「ぁ、ふっ…」

少しばかり息が荒くなってしまって、キスだけでこんなにも感じているんだと自覚させられてしまって。けれどそれは麻矢も同じなんだと気付いた時は、何だかきゅっと胸が締め付けられるみたいになって…しばらくすると、やっと解放してくれた。

「感じてる…」

「…え?」

「オレも…類も、同じくらい」

「っ、うん…!」

少し口下手な所がある麻矢に言われると、余計嬉しかった。

「もっとして」

ふわっと微笑みながら、嬉しさをかみしめて麻矢にお願いをする。

「分かった」

どこまでも純粋な二人は、いつも初恋みたいで。

不器用でも愛し合えているんだと分かった。

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