#88 戦いの準備
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#88 戦いの準備
2月。
楓に憑りつけられた吸収魔術を解除するため翻弄していた私たち。
魔力を使わずこの魔術を仕掛けた人物を特定する必要があり、なんとか特定には成功した。
特定後、魔力を消耗した私や優衣奈の回復を優先すべくしばらくは通常通りの生活を行う。
しかしそんな中、あまりにも魔力から離れていた優衣奈には
自力で魔力について思い出そうとする傾向が現れた。
実際、自力で魔力を思い出してしまえば以前の記憶である私たちとの日々のことが消え去り、
そこから新たな魔力の記憶だけが作りこまれることになる。
それを避けるべく私は今日、明日で魔力の回復と副署長NEOとの決戦を決意した。
カレー屋のみんなや福岡先生にもその旨を伝え、
まずは優衣奈の魔力を回復させることに成功。
そしてここからは、優衣奈を連れて戦いについての作戦を共有すべく
カレー屋に戻り会議をはじめることになった.....
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「おお、お帰り....帰ってきたか....」
カレー屋に行くと今日は臨時休業になっていた。
店長とフィレッチェ、バーランドが出迎えてくれる。
「リアンはさっき出かけたところだ。どうだね優衣奈、話は全部分かったのか?」
フィレッチェは腕を組んで、いつでも行けるというような恰好をしている。
「私もリアンについていこうとしたら、バーランドはここに残って
みんなの戦力になってって言われた!だから残った!」
そしてリアンからの(言わずとも分かる)報告をするバーランド。
みんな相変わらずね。
「まあ....とりあえず優衣奈にはひと通り話した。
むしろ自分から色々聞いてきてくれて話しやすかったけどね。」
この報告に店長やフィレッチェにも安堵した様子。そして....
「ええ。これから敵の拠点に乗り込んでボスを倒すんでしょ?
でも待って....奇跡の雫は出来てないのにこのまま突っ込んで大丈夫なの....?」
確認するように私たちに聞いてくる優衣奈。
あ.....そう...だったわ....優衣奈にはまだ副署長が魔術を施したとは言っていない。。。
「いや....そうでも言わないと警察署のほうに来てくれない、と....思った、から....!」
しかしこの発言、半分本当で半分は嘘。
警察署に行くという意識を向けさせるためにそう言ったのは間違いないが、
あとで副署長のことを話そうと思っていて忘れていただけなのである。
あまりにも恥ずかしくてタジタジになってしまった....。
「ただ、まあ....あながち間違ってはいない。
しかし優衣奈の想像する相手ではないということが分かったのだがな。」
フィレッチェは落ち着いて状況を整理する。
そしてすかさず、バーランドは大量のメモが書かれた紙を広げて机の上に置いた。
2人ともナイスフォロー。
「じゃーん、すごいでしょ!これが優衣奈の帰ったあと私たちでまとめた資料!
調査の結果、楓に吸収魔術をかけていたのはコイツだということが判明したの!」
そう、これは警察署の張り込み調査が終わったときに
みんな(特にフィレッチェ)がまとめてくれた資料である。
すると.....
「地図よ....彼の居場所を教えん....」
[!!]
フィレッチェはみんなの前で魔術を呟いた。
なるほどね。確かに今なら楓が魔力エネルギーの範囲外にいるので
魔力を使っても問題はない。
資料に書かれた地図をなぞるとその地図が3Dモニタのように立体的になり、
さらに副所長NEOの位置も特定するのであった。
「す、すごいすごい....!!私がいない....魔力がない間にここまで.....!!」
しかしこれに関しては優衣奈だけでなく私もあまり関わっていないので正直驚いた。
そして優衣奈はさらにフィレッチェのほうを見て何か言いたげな顔をしている。
「ほう。その顔はどうやって調査したのか気になるという顔だな。いいだろう教えてやる。」
「なっ....!フィレッチェってば人の心まで読める魔術を習得したの....?!」
は...?と顔をしかめるフィレッチェ。
しかしこれはただ顔と仕草に出ていたというだけの話だった....
「...まあ簡単な話さ。要は魔力を動かさななければいいんだろう?
ならば魔力を動かさずに調査するまで。つまり張り込みさ。」
何ですとー?!、とでも言いたげな顔で驚く優衣奈。
続けてバーランドが得意げになって言う。
「そうだよー?カレー屋の仕事は優衣奈と楓と真乃に任せて、
その間魔力を動かさないようにしながら警察署に張り込み調査までして!!
警官たちも魔力で操られているだけだから魔力さえ感知されなければ
向こうから襲ってくることはないってわけ!」
ええ。張り込み調査に関しては私たちみんなで頑張ったのだから。
そしてバーランドもしっかり理解できているみたいでよかった。
「で、でもよく副所長NEOが犯人だって分かったわね!
みんな魔力を吸い取られたりしなかったの?」
確かにそう思うかもしれない。まあそこは.....
「これについては.....アイツとお前の活躍のおかげでもある。」
優衣奈の質問に答えるべく2階のほうを見るフィレッチェ。
そう....これは総力戦だったの。
「ディエルを囮にして調査を進められたのが大きかったな。
魔力を感知した状態でアイツだけが吸収されればその流れを見ることはできる。」
「つまり.....どういうこと?」
あまりピンときていない様子の優衣奈。
すぐさま丁寧に教えてあげる。
「分かりやすく言うと、魔力の二重干渉はできないってこと。
だから魔力を吸収されるディエルを感知する分には問題なく調査できたってわけ。
もちろんディエルの魔力が無くなったら次に私たちが吸収されるわけだけど....」
すると今の説明で納得してくれたみたい。
そしてもう一度2階のほうを見て.....
「察しの通り、アイツは魔力をすべて奪われて今は上でゲームをしている。
魔力はエネルギーさえあれば2、3日で元の魔力量に戻るからな。
今回の戦いではこのまま置いておいて、魔王の弟と戦う日までに魔力を与えれば問題ない。」
フィレッチェが、既にそこまで調査済みだということを伝えてくれる。
さて....これである程度の情報は共有できたかしら。
こうして今の目的がはっきり分かったところで、
私たち4人は副署長NEOのところに向かい戦いを挑むことになるのであった...!
続く...!
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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