第90話【戦後処理】
前回のあらすじ
怪獣が倒された
「怪獣が倒された様です!!」
シェルター内に歓声が沸く。
病人や怪我人が多いので安静にするべきなのだが当座の危険は去ったので
皆、喜びを評した。
そんな中で氏家が一人シェルターの外に出た。
空はもう夜で氏家は煙草に火を点けた。
「氏家さん」
宝城も後からやって来た。
「如何かしたのか?」
「いえ、私も一服です」
「アンタも煙草吸うのかい?」
「禁煙していたんですけどね・・・つい吸いたくなりました」
「まぁ無理も無いさ・・・」
「一本下さい」
「堂々と貰い煙草か、まぁやるよ」
煙草の箱から一本煙草を渡す氏家、宝城が口に加えると火をつける。
「これからが大変だなぁ・・・」
「そうですね・・・怪獣に壊された建物の修繕とか・・・」
「怪獣に使ったペンキ落としとかもな」
「そうですね・・・」
「所で宝城さん、アンタ携帯灰皿は持って居るのか?」
「あ・・・」
「しょうがないな・・・」
氏家が携帯灰皿を取り出す。
「ありがとうございます・・・」
宝城が頭を下げる。
「しかし、なんだな・・・こうして街の明かりが消えると星空が良く見えるな」
氏家の言う通り、満点の星空が上空に光る。
「・・・・・怪獣が人類を滅ぼすのは地球環境保全の為、とかそういう話を聞きますね」
宝城がぽつりと漏らす。
「何だそりゃ」
「昔、司会を務めた討論番組の一節です」
「人が居なくなれば世界は平和か・・・
そんな事になれば平和と言う言葉自体が無くなるよ
そもそも私は警官だし市民の皆さんの安全を守るのが仕事だ
人類が居なくなれば仕事も無くなる」
「そうですね・・・」
そう言いながら紫煙を曇らせる二人であった・・・
翌日から怪獣を倒した後の事後処理が始まった。
瓦礫撤去やペンキ落とし、やるべき事は沢山有る。
「よいっしょ・・・よいっしょ・・・」
ボランティアとして瓦礫を積み上げた猫車を押す夢宮。
「おーい、そろそろ休憩にするぞー」
ボランティアの一人が声をかける。
「待って、後もう少しだから」
「おいおい、働き過ぎるのも問題だぞ、息抜きもしなきゃ持たないって」
「それもそうですが・・・」
「まだまだアンタは若いんだから、もっと余裕をもっていかなきゃ駄目だぜ?」
そう言ってスポーツドリンクを夢宮に手渡す。
夢宮はスポーツドリンクを飲む。
「うまっ・・・」
次回【狂人と怪人の境界線】




