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異なる世界

白、白、白。

全面白しかないこの宮殿の大理石の床は足音がよく響く。


「なんじゃ!あの小僧は一体なんなのじゃっ!!勝手に人を別次元に移動させよって!!」


ついで声もよく響く。

肩を怒らせて歩く老人の眉間には深くシワが刻まれ、白くもっさりとした髭はプルプルと震えている。

あっちゃあ、こらえらいご立腹ですわ。

俺はそんな上司神の姿を見ていられなくなり、そっと、真目を閉じた。

そのままグッタリとしばらく横になる。

ひんやりとするソファが心地いい。

生命を司る神兼ね氷の神の俺にはこれくらいが良い。

まあしばらくすればあのうるさい上司が入ってく…。


「おい!!白無はくむ!!どういう了見じゃっ!勝手にわしの仕事をいじくりおって!!」


来た。

ゆっくりとわざと緩慢な動きで起き上がる。


「なんですか、またえらい腹たててはりますやん」


そういうと、老人の髭が更にブルブル動く。

なんか面白い。


「しらばくれおって!下界の時間で11年前に海で溺れ死んだおなごがいるじゃろぅっ!お主はその子をなんの許可もなくあちら側へ送ったのじゃ!どういうことじゃっ!」


「あぁ、昨日のあのミスですか。いやぁ、面白そやったからつい…ね?許してください、お父上…」


目の前の老人、父はうっと言葉に詰まる。

父はこの言葉に弱いのだ。

というか、甘えられるとほいほい許してしまうタチなのだ。


「し、仕方ないのう…こ、今回だけじゃぞ…」


「ありがとうございます、お父上」





年月も経つのが早く、私改め俺、望・リリアンは11歳になりました。

現在は呪術少等学校5級です。

毎日も楽しく充実しております。うへへ


「望君、望君、よかったら一緒に帰ろう?」


帰り支度が済み、通学用のリュック型のカバンを背負うと背後から聴こえるこの可愛らしい声は!!


美耶みやちゃんっっ!」


俺の幼なじみであり、友達以上、恋人未満状態の美耶・アルイちゃん。

元いた世界とはだいぶ変わったこの世界で初めてできた女友達である。

しかも可愛い。

綺麗に整えられた色素の薄い長いふわふわな髪、真っ白な肌、可愛いりんごほっぺ、大きな小動物のようにクリクリした鳶色の瞳。

人形みたいに可愛いのです。アイラブ美耶ちゃんマジ天使。


「ぜひ!今日もゆっくり帰ろうね?俺は美耶ちゃんに合わせるからさ」


「あ、ありがとう望君」


照れたように笑う美耶ちゃん可愛い…。

お、おっと、いかんいかん。ついクラスメイトの視線にかまわず抱きしめるところだった。


「おー?望ぅ?今日もデートして帰んのかぁ?唯おばあちゃん若い子にはついてけないわー」


背中をバンっと叩かれる。メキョッ

こ、コヤツ…腕をあげおったな!!


「唯〜〜!いてえよおお!」


メキョッっつったぜ!!メキョッ!

涙で歪む視界で見た唯は相変わらずおっさんのような声でガハガハ笑っていた。

見た目すげえ清楚で大人しめなのにっ!

こいつは残念ながら暴力女である。こえぇ。

しかも失礼なヤツである。

入学早々、俺に直接、


「望はなんかイケメンだけどあまりにも美耶ちゃんにベタ惚れだから近づきにくいよな!」


といったヤツである。

よかったな、俺が寛大で。今頃お前リリアン家に潰されてたぞ。

さあ褒めるんだ。


「ごめん、今ストレートにムカついた」


バアンッ!!ゴキュッ!


「ごめんなさあああいっっ!」


そんな俺の散々な毎日です。

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