46 翌朝朝食後に野菜類と果物の収穫へ行き畑を耕す
翌朝。
今日の朝食は、いつもの食パンではなく和食にすることにした。
炊きたてのご飯、味噌汁、豆腐、それにレタスとトマトのサラダ。
湯気の立つご飯と、ふっくらした豆腐、みずみずしいサラダが食卓に並ぶと、朝から贅沢な気分になる。
「これは……朝から豪華ですね!」
メセタが目をきらきらさせて喜んでいる。
「たまには和食の朝もいいだろ」
「いいです!とてもいいです!」
尻尾が揺れている。
ふたりで「いただきます」と声を揃えて、朝食を味わった。
炊きたてのご飯はそれだけで甘みがあって、味噌汁が体に染みる。
穏やかな和食の朝は、それだけで一日のいい滑り出しになった。
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朝食後、後片付けを済ませてから外へ出た。
裏庭の畑へ向かう。
収穫作業に入る前に、まずは軽く身体を動かすことにした。
「柔軟だけやりましょう」
食後すぐに激しく動くのは身体に負担がかかるが、軽い柔軟運動なら血の巡りもよくなって調子が整う。
腕を伸ばし、腰をひねり、足の筋を伸ばす。
ほんの10分ほどの柔軟で、身体がじんわりとほぐれていく。
メセタも隣で、前足を伸ばしたり背中を反らしたりと、自分なりに身体を伸ばしていた。
「我が君、これはいい習慣ですね。身体がすっきりします」
「だろ?毎日のことだから、こういう小さなことが大事なんだよ」
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身体がほぐれたところで、倉庫から収穫用の鋏とコンテナ、それに鍬を取り出した。
畑を見渡すと、今日もまた野菜と果物がたわわに実っている。
収穫用の鋏で野菜を切り取り、果物をもいで、次々とコンテナに移していく。
もはや手慣れた作業だ。
収穫を終えたら、鍬を握って畑を耕す。
新しく二つの畝を作った。
「ここの畝にはさつまいも」
「ここの畝には人参」
それぞれ念じる。
さつまいもは焼き芋にしても、煮物にしても、菓子にしても使える万能な作物だ。
人参も料理の彩りと甘みに欠かせない。
続いて、果樹用の場所を二か所作った。
「この場所にはバナナ」
「この場所には葡萄」
バナナはそのまま食べてもいいし、デザートにも使える。
葡萄は生食はもちろん、ジュースにもなる。
果物の種類が増えれば、生ジュース作りの幅も広がる。
今日使う分の野菜と果物だけを手元に残して、残りは倉庫へ運び込んだ。
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家に戻って、フルーツサラダを作ることにした。
今日は、昨日から考えていた「フルーツマヨネーズソース」の作成にも挑戦してみる。
まずは試しに、りんごを使ってみよう。
りんごをおろし金で丁寧にすりおろす。
しゃりしゃりとした感触と共に、果汁を含んだおろしりんごがボウルに溜まっていく。
そこにマヨネーズを加えて、少量の穀物酢を入れる。
よく混ぜ合わせて、味を見る。
りんごの甘酸っぱさと、マヨネーズのコク、酢のさっぱりした酸味。
三つが絶妙に絡み合っていた。
(うんうん、この味だ)
フルーツマヨネーズソースの完成だ。
すりおろしたりんごが入ることで、口当たりがまろやかになって、果物のサラダによく合う。
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ソースを作りながら、ふと考えた。
穀物酢の代わりに、フルーツビネガー、つまり果物酢を使うのもいいかもしれない。
代表的なフルーツビネガーには、りんご酢、ぶどう酢、みかん酢がある。
ただ、この中でみかん酢だけは、かなり手に入りにくい。
理由は、その作り方にある。
みかん酢は、みかんの果肉ではなく皮から抽出して作られるのだ。
果肉から作られるりんご酢やぶどう酢と違って、皮を原料にするぶん手間がかかる。
しかも、数百個分の皮から取れる酢の量は、わずか100mlほどとも言われている。
それだけ貴重なものなのだ。
もし作れるなら、料理にちょっとした特別感を加えられるだろう。
(みかんの木も植えたし、皮もたくさん出るな……みかん酢、いつか試してみるか)
頭の片隅で、新しい計画が芽生えていた。
料理の世界は奥が深い。
知れば知るほど、試してみたいことが増えていく。
俺はソースの味を最後にもう一度確かめてから、満足して頷いた。
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