孤独な存在
プラネタリウムは、どうやらこの市役所の中に併設された科学館の中にあるらしい。市役所の中に食堂とか、展望台とかはよく聞くし、もちろんここにもあるのだが、科学館の併設は珍しい
俺たちはエレベーターで科学館のある階に上がる。このエレベーターは、科学館階専用のためか、内装がとても神秘的で、少しワクワクしてしまった
科学館のある階につくと、目の前に自動券売機が置いてあった。一人一人並ぶのは面倒なので、俺がみんなからお金を徴収してまとめて買うことにした
「ここは割り勘してくれたっていいのに」
財布からお金を取り出しながら呆れるような表情で結月が言う
「いやでも俺お金奢れるほどないし」
「全く、そういうとこじゃないのかな。はい、持ってけ泥棒」
そう言いながら俺に入場料分のお金を渡す。虹咲さんはお金を持っていなかったので結月が代わりに払ってくれた。優しい
「これでよしと」
俺は人数分のチケットを発券し、全員に渡し、科学館の中へと入る。お目当てのプラネタリウムがこのあとすぐ始まるとの事だったので、俺たちはまずプラネタリウムを見ることにした
暗い色調の中にポツンと投影機が一台。ボイジャー号のように孤独な空間に取り残されたこの機械が、今日俺に答えを教えてくれるらしい
「ここ見やすそうだからここにしようか」
つかさ先輩が先導して俺たちを座席に案内する。座席はマッサージチェアみたいなリクライニングになっており、座ればそのまま座席が倒れて、ドーム型の天井を見上げることが出来る
「おねえちゃん、倒れない」
「ちょっと待っててね」
横を見るとつかさ先輩が佳奈ちゃんの座席を倒れるようにしてあげていた
「ねえ優」
つかさ先輩の方を見ていた俺に隣に座る結月が話しかける。てか結月が隣にいるの今気づいた
「ん、なに」
「たのしみだね!」
「あ、ああ。うん」
なんだ急に、変なやつ。そう思っていると、中の照明が暗くなり、アナウンスと共に投影が始まろうとしていた




