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2.7.20 コロンビア人

 『大』がしたくなったらどうしますか?


 解:【トイレに行けばいいじゃない】


 じゃあ身動きできないとしたらどうしますか?

 しかも全身バラバラで、ケツがこの世界のどこにあるかも分からない状態で?


 解:【諦めて垂れ流すしかないですね】


「ぅぐうぅぅっ、、、だよなあぁ〜」(※断末魔)


 脳内で一人問答を繰り広げていた真一だったが、どれだけ考えてもいい方法など思い付かなかった。

 そうこうするうちに腹も限界になってきた。

 覚悟を決めてやるしかないのだ。

 限界までぜんぶ出し切るだけである。

 そう、文字通り『ぜんぶ出し切る』のだ。


 ぅぅぅっ、、、


「できるかぁぁぁ〜!!」


 人としての尊厳の問題だった。

 しかも気になる問題点はいくつもある。


 出しても拭けない。

 紙どころか手すらないから。


 そもそも真一のケツは今どうなっているのか?

 服は着たままか?

 それだと出す前に脱ぐこともできない。


 下着が大惨事になるんですけどっ!!?。


 ケツが『はいてない』状態ならOKだが、それはそれで別の大問題である。

 ちなみに肌の感触的には、、、


 服着てる感じがしないんだよなぁ。


 それも腰パーツに限らず全身全てのパーツで。

 そして最大の問題は、、、

 肝心のケツはどこにあるのか、ということである。


 衆人環視の下とかじゃないよな?


 そんなとこで垂れ流したら、一生立ち直れない。

 人目のない僻地(へきち)にあることを祈るだけである。

 海の底に水没とかしてると最高だ。

 だがしかし腰パーツは手がかりがなく、所在不明なパーツの1つであった。


 こんな状況で出すのはリスキーすぎる。

 やはり人としてここは我慢すべきだろう。

 真一にはチートスキルがあるのだ。

 ひたすら我慢していれば、そのうち腹の痛みも100分の1で余裕な感じに、、、


 キュルキュルギュギュ〜


 ムーリー〜〜〜っ!!

 ってかこれ、便意って『ダメージ最小化』スキル貫通してね???

 もしかして生理現象の苦痛は軽減できねーのか!!

 あぁっ、もうっっ、、、


 あ゛

 ぁ

 ふぅぁぁぁ〜〜〜〜っ、、、


ーーーーー


 *******


ーーーーー


 巨獣の肉に覆い包まれた真っ暗な静寂の中、真一の独り言だけが聞こえる。


「あぁ、そういえば最終回の放送、今日だったんだよな、、、」


 、、、


 再びあたりは静まりかえる。


 、、、


「コロンビア人って、O型しかいないらしいよな、、、」


 、、、


 その呟きに答える者はいない。


 、、、


「世界が平和になるといいな、、、」


 、、、



ーーーーー


「はっ!」


 放心状態にあった真一だったが、ようやく意識を取り戻す。

 現実逃避して何か意味不明なことを口走っていたようだ。

 全てを忘れて逃げ続けたいところだが、そういうわけにもいかない。

 とりあえず現状を確認してみる。


「とりあえずこの感じからして、、、はいてないのか、、、」


 下着に排泄物が染み込んでいくような生温かさはない。

 どうやら真一の腰パーツは剥き出し状態のようだ。

 そして人前で『出したり』したら、何かされるよな?と心配していたのだが、、、

 腰パーツに周囲から何かのリアクションを受けた様子はない。


 だとすると人がいない場所に落ちていると考えていいのだろうか?

 いや、だけどもし自分が道を歩いていて剥き出しのケツを見つけて、それがいきなりブリっとしたら、、、


 俺なら黙って逃げるな、うん。


 人目のある場所なのかどうか、判断は保留である。

 まぁここはもう『やって』しまった真一だ。

 誰にも見られていないと信じるしかない。

 幸いぜんぶ出してスッキリしたし、便意もおさまっている。

 うん、よしとしよう!と前向きに考える真一だった。


 そうやって受け入れると、今度は尿意も感じてきた。

 せっかくだし、いっしょに済ませておくべきだろう。

 真一はさっそく『小』の始末も始めることにした。


「あ゛ぁぁぁ〜」


 と、オッサンくさい声を上げて出しながら、気持ちよくホッコリしていた真一だったが、、、


「ギャアァァッ!あばばばばばっ!!」


 いきなり全身に、電撃のような痺れが走ったのだ。

 良く分からないが、何か雷(かみなり)系の攻撃をされた感じである。

 感電の痺れが下腹部だけでなく、手足や頭にまで突き抜けてきた。

 もう真一はパニックである。

 あまりにもビックリして、出していた『小』も止まってしまった。


 反撃された!!

 『小』を出したら攻撃されたっ!

 『大』の方はいいのに『小』はダメなのか??

 いや、『大』に驚いて戸惑っていたが、『小』でついに堪えきれなくなったのかも?

 『小』の方が飛び散るもんな、、、

 って、今はそんなこと言ってる場合じゃない。

 やっぱり誰かいるんじゃねぇーか!!!


「すみませんっ!!ごめんなさいっ!!!」


 反射的に謝りながらも、顔を真っ赤にさせる真一だった。


 ぜんぶ見られた。

 めっちゃ恥ずかしい!

 もう、お嫁に行けない!!



 真一は、、、

 真っ白に燃え尽きた。


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