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ゆり色の私たちは、またいつか。  作者: 碧アオ
第一章 〜ゆり色の絆〜
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#0「プロローグ」

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 人は。自分の『居場所』というものを求めている気がする。


 冷たい風にさらされる雑踏の中でも、にぎやかな教室の片隅でも、静かな図書室でも、部屋で一人で孤独でいる時も。


 心の一番深い場所というものを預けられる『誰か』の隣にいたいと。

 誰しもが思うはずだ。


 でもたとえ、その『居場所』が、いつかは消えてしまうような朝露のように儚いものだったとしても。寄り添い合うことで互いを傷つけ、痛みを分け合うことになったとしても。


 居場所を守りたい。

 それに必死になる。


 その中でも。


 ある者は、差し伸べられた温かな手に救いを見出し、

 ある者は、自分に向けられる無垢な笑顔に、誰にも言えない執着を募らせ、

 ある者は、その眩しすぎる光に怯えて自らの言葉を投げつけながら、

 ある者は、その光の中に迎え入れて欲しくて、震える拳を握りしめている。


 でもそれに共通して言えることがある。

 いつだって、独りじゃない、っていうことだ。


 その確信さえあるのならば、どんな不安な時間、場所もいつかは誰もが望む平和な日々にへと変わっていく。


 そう思えるかもしれない。いや、そう思える。


 ゆるやかに、懸命に、自分たちだけの『居場所』を紡ぐ物語が今、始まった。


※本作は「カクヨム」にも重複投稿しています。


↓カクヨムサイトはこちら↓

https://kakuyomu.jp/works/2912051600801871839

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