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84.酸素

村の隣には、俺があらかじめ建築させた集合住宅がある。


とりあえず、俺は、住民達を集合住宅へと案内した。


「しかじか、こういう訳だ。俺達は決して怪しいものじゃない。」


「わしは村長のドナルドだ。とても信じられん話だが、その服装を見ても、確かに同じ時代ではないようじゃ。」


「その通り。みんなが1時間前だと思っている事は、実際には200年数十年間のことだ。これからは、村の建て直しに協力する予定なので、よろしく頼む。」


「リョータ殿、分かり申した。こちらこそ、よろしく頼む。」


みんな気持ち的には、200年数十年間を1時間ぐらいにも感じていないのだが、体は妙にだるいらしい。


「みんな疲れてあるようなので、ゆっくりしてくれ。」


急に、活動を再開したので、酸素に慣れていないのかも知れない。


そもそも、酸素は有毒ガスである。色々なものを酸化サビさせてしまう。


俺は赤ちゃんのときの記憶があるが、生まれた瞬間に吸う空気には焼けるような鋭さがあり、自然と産声を上げた記憶がある。


こうして、ようやく落ち着いたかと思うと、またアベリアが走ってやって来た。

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