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73.アベリアの買い物リスト
アベリアの買い物リストは、ほとんどが薬草だった。
「昔、庶民は病気になると、占い師のところに来たそうです。」
アベリアがポツポツと話だした。
「最初の頃は、占いで出た方角にお供えするという、とうてい治療と呼べるものではありませんでした。しかし、ある時、ある占い師が薬の処方を始め、それが全国に広まったそうです。」
その処方箋は全国の占い師の家に代々受け継がれたらしい。
「私もここで雇って頂き、余裕ができましたので、母の残してくれた処方(薬の配合)を学んでみたいのです。」
本来であれば、親から処方を学びながら、薬箱なども受け継がれるらしいが、アベリアの親は早くに亡くなってしまい、薬箱も借金の肩代わりに取られたらしい。
「幸い、その借金取りには、処方箋の価値がわからなったようで、これだけは手元に残りました。」
薬の処方が出来る人がいれば、この先も色々と安心なので、俺は全面的に応援することにした。俺には『ヒールコンニャク』があるが、使用する場合はおれがずっとコンニャクに触っていないといけないので、使えない場合もある。
「わかった。必要なものは今回買ってくるから、言ってくれ。」
こうして、昨日は夜中まで買い物リストの作成に付き合い、眠気まなこをこすりながら出発となった。




