39.クリミア堂
クリミア堂の中に入ると、棚には色々なポーションが置いてあった。
「いらっしゃいませ」
フローレンスらしき女性が声をかけて来た。
俺とユーコは、Sレアクラスの装備を付けているので、きちんとした客と認識されたようだ。
「今日は買い取りして貰えないかと思って寄ったんだが」
俺はそう言って、リュックから使用済みのポーションの空き瓶を10本ほど取り出しだしてみせた。
「えっ、どうしてこんなものを・・・」
フローレンスはその内の1本を手にし、回したり、光にかざしたりして、品定めをした。
「間違いなく、特級品です。1本当たり小金貨1枚でいかがでしょう。」
セバスチャンが言っていた評価と同じだった。
「ああ、問題ない。ただ、石化を解除するポーションがあればそれと交換したい。」
「石化解除ポーションですか? あるにはありますが、どれぐらいの量をお求めでしょうか?」
というのも、石化解除ポーションは石化されたもの全体に振りかけないといけないらしい。
ポーションがかからないところがあると、そこからすぐに再石化が始まってしまうそうだ。
(村全体となると、ドラム缶1本分ぐらいは必要か?)
「まずはこれで、出来るだけ作ってほしい。」
俺はリュックから、回復ポーションを200本(大金貨100枚分)ほど取り出した。
「ちょ、ちょつと、お待ち下さい。確かに全て特級品のようですが、これほどの量は、こちらでは受け取れません。」
特級品の瓶が必要なスーパーポーションは、月に10本程度しか売れないらしい。
しかたがないので、俺は100本ほどリュックに戻し、変わりに大金貨50枚を差し出した。
「わ、分かりました。では、製作させて頂きますが、材料が足りません。いつ入荷されるかもわからない状態です。」
「分かった。材料はこちらでなんとかしよう。それで頼む。」
材料があっても、仕上がりはバケツ1杯分で1ケ月程度はかかるらしい。ドラム缶1本分となると、1年以上はかかりそうだし、お金もまだまだ稼がなければならない。
しばらくは、この国に腰を据えることになった。




