159カトリーヌ
その日の午後、またヨッシー王からの呼び出しがあった。
「また?」
王になってからのヨッシー王は忙しく、こんなに間をおかずに呼び出しがあることは珍しい。
・・・・・・・
ヨッシー王の部屋には誰もいなかった。
ヨッシー王は珍しく、小声で話始めた。
「僕にまだ禅譲の話もなかったころ、マーガレットとという女性との婚約話があったんだ。」
現在の王妃のことではないらしい。
「まだ一度もお会いしたことはなかったし、禅譲の話が決まってからは彼女との婚約話は申し訳ないことに、有耶無耶になってしまっんだ。」
「そんなことが・・」
「私もすっかり忘れてしまっていたのだか、最近に病に伏せっているとき聞いて、気になってしかたないんだ。」
「俺に出来ることがあれば・・」
「ありがとう。そう言ってくれると思ったよ。ここに住んでいるらしいから、一度、診てきて欲しい。」
「わかった。明日にでも行ってくるよ」
・・・・・・
城から帰ろうとすると、ランケが俺達を待っていた。
「リョータ様の『将軍』のお力を使われるには、冒険者のままではいささか困ります。」
といって、「極東将軍」という肩書きを貰って帰った。
新作連載中の「悪役令嬢カトリーヌの唯一至福の絵文字日記」と連動しています。
よろしかったら、そちらもご覧ください。